文・写真=古後登志夫

片峯聡太監督が「チームのエースであり得点源です」と言う西田優大。アジアを勝ち抜いて来夏の『U-19世界選手権』出場権を勝ち取ったアンダー世代の代表の一員でもある西田は、2016年の最後、そして高校生活の最後をいかに締めくくるのだろうか。

仲の良い同ポジションのライバルには負けたくない

──高校生活の総決算となるウインターカップが近づいてきました。

組み合わせも出て、やっとウインターカップが現実的に見えてきた感じです。最後の大会だし、優勝を目指すのはもちろんですが、目の前の1試合1試合を大事にしてやっていきたいと思います。

──チーム内で自分が置かれている立場をどう意識していますか?

これまではシュートチャンスを作ってもらうだけだったのですが、今は自分が点を取らないといけないんだという、エースとしての自覚が出てきたと思っています。自分がどれだけ貪欲に点数を取って、キツい場面でこそチームを引っ張れるかが求められていると思います。

──去年とは意識が違う?

2年生の時は、苦しい場面でガードの選手が声を出してまとめてくれていました。今は3年生として、そういうところを見習って引っ張っていこうとしています。練習中も集中が途切れてしまう時がどうしても出てくるので、そういう時には自分から積極的に声を出すよう意識しています。

──試合をする上で一番気をつけてプレーしているのはどういう部分ですか?

自分のプレーで流れが変わってくるかと思うので、自分勝手なプレーとか、チームにマイナスになるようなことはしないよう気をつけています。

──日本代表を経験したことで変わった面はありますか?

高校1年の頃はチームのみんなが僕のためにプレーしてくれたので、自分はボールをもらってシュートを打つだけでした。でも、アジアとかヨーロッパに行くと自分からシュートチャンスを作らないといけないので、その部分でドリブルであったり、ブラインドの技術はついたと思います。

──同年代のライバルというか、意識している選手はいますか?

仲の良い選手がいます。東山の岡田(侑大)と洛南の津屋(一球)と土浦の杉本(天昇)とは仲が良いです。ポジションも同じなので、この3人には負けたくないですね。

──ではこの3選手と比べて、自分の強みはどこでしょう?

外角のシュートです。自分が唯一左利きというのもあって、ブロックに行きづらいはずなので、そこは負けたくないなと思っています。

今年こそは汚名返上で、自分たちが良い結果を残したい

──片峯監督がどんな指導者か教えてください。

年齢がそれほど離れていないので、しゃべりやすい部分はあります。先生もガードだったので、いろんな指摘をしてもらえてためになります。

──片峯監督の嫌なところをあえて挙げるとしたら?(笑)

月曜はチームとしての練習がなくてフリーなんですけど、今日も月曜なので何をしようかと考えていたら急に練習になりました。そういうところはあまり……(笑)。

──3年間、厳しい練習を積んできたと思います。これまで一番キツかったのは?

夏場の外練習ですね。西公園に行くのが一番キツかったです。

──様々な経験を積んで、高校生最後の大会に臨みます。意気込みを聞かせてください。

2年前の先輩はあと一歩のところで優勝できませんでした。去年も良い成績を残せなかったので、今年こそは汚名返上で、自分たちが良い結果を残したいです。もちろん優勝を狙うんですけど、まずは目の前の一試合を大切に戦っていきたいと思います。