ボーヤン・ボグダノビッチ

今シーズン初の連勝「団結力がエネルギーをもたらした」

ボーヤン・ボグダノビッチは3シーズンを過ごしたジャズからトレードされてピストンズに加わった。システマティックなバスケをするジャズから再建中のピストンズに移ってプレーを任される機会が増えたことで、ここまでの20.6得点と2.4アシストはキャリアハイの数字。ケイド・カニングハムを始め若手が主力を務めるチームで、33歳のボグダノビッチが経験と落ち着きをもたらしている。

開幕からここまでチームはなかなか勝てなかったが、11月22日と23日のナゲッツ、ジャズとのバック・トゥ・バック(2日連続の試合)で連勝を収めた。いずれもボグダノビッチはチームトップの22得点、23得点を記録。退団したジェレミー・グラントに代わるエースとして、ピストンズにとっては不可欠な戦力となっている。

ボグダノビッチにとっては、23日の試合がトレードされて初めてソルトレイクシティに戻っての試合。最初のタイムアウトの際にはジャズが用意した3シーズンの活躍をまとめた映像が流され、「おかえり、兄弟」のメッセージで映像が締めくくられるとジャズのファンはスタンディングオベーションで彼の貢献を称え、彼もベンチから立ち上がって感謝の意を示している。

「僕はここで素晴らしい3年間を過ごし、プレーオフに進出した。最高のファンの前で再びプレーできたのはうれしい。そして何より勝てたのは本当に特別なことだ」とボグダノビッチは言う。

「昨日はナゲッツ相手に大きな勝利を挙げ、それが今日の試合に向けた自信になった。今日も素晴らしい試合をして、多くの選手が2桁得点を挙げた。選手一人ひとりがコートに立てば何らかの形でチームに貢献した。僕らの団結力が、今まで以上のエネルギーをもたらしたんだと思う」

今回の連勝はカニングハム欠場の中でもたされたもの。若いチームには勢いがあるが、同時にクラッチタイムに必要な落ち着き、駆け引きの上手さに欠ける。ナゲッツ戦の最後はボグダノビッチはもちろん、アレック・バークスとコーリー・ジョセフのベテラン勢に託された。ナゲッツ戦ほど最後までもつれるわけではなかったジャズ戦でも、ボグダノビッチとバークスはゲームをきっちり締める貴重な働きを見せている。

将来を見据えて若手にチャンスを与えながらも、ボグダノビッチを始めベテランの力を借りて接戦を勝ちきる。ピストンズはようやく、攻守に良いバランスを見いだしたようだ。