レイカーズ戦では勝負どころの第4クォーターで10得点を記録
サンズの司令塔、クリス・ポールはかかとのケガと体調不良で直近の7試合を欠場している。2番手のポイントガードであるキャメロン・ペインが先発を務めているこの間、シックスマンとして存在感を高めているのがデュアン・ワシントンJr.だ。
22歳のワシントンJr.はオハイオ州立大を出て、2021年のNBAドラフトでの指名は得られなかったもののペイサーズと2ウェイ契約を結び、昨シーズンはGリーグでプレーしながらNBA48試合に出場。平均20分のプレータイムを得て9.9得点を記録し、2ウェイから通常契約に移行していたが、オフにウェイブされた。これはペイサーズがディアンドレ・エイトンにマックス契約をオファーしたと見られる日の出来事。ワシントンJr.はエイトン獲得に向けたロスターの整理の対象となった。
フリーエージェントとなった彼に2ウェイ契約をオファーしたのは、そのエイトンを残留させたサンズだった。サンズのポイントガードはポールとペインの2枚体制で、2人が万全であればプレータイムはほとんど得られない。ワシントンJr.もシーズン序盤はほとんどチャンスがなかったが、ポールの欠場が長引くにつれて実力を発揮し始めた。
ワシントンJr.はシックスマンとして期待される爆発力をチームにもたらしている。最初にインパクトを残したのは11月14日のヒート戦で、この時は前半だけで16得点を記録し、21得点を挙げた。そして11月22日のレイカーズ戦では、ペインがファウルトラブルに陥る状況で15得点を記録。特に勝負どころの第4クォーターで10得点を決めて、勝利に大きく貢献した。
「レイカーズはピック&ロールに対して引いて守っていた。ウチのビッグマンは良いスクリーンを掛けてくれたから、それを利用して自分の形に持っていけた。自信を持ってシュートを打つことができたよ」とワシントンJr.は語る。
サンズを率いるモンティ・ウィリアムズはワシントンJr.について「恐れ知らずで、素晴らしい才能を持っている。まだサンズのバスケを学んでいる途中だが、システムに押し潰されることなく自分らしいプレーができている。我々のシステムをもう少し理解して、良いバランスでプレーできたら、もっと活躍できる」と言う。
「これからも努力を積み重ねて成長していきたい」とワシントンJr.は話す。「しっかり学び、自信を持ってプレーする。コーチやチームメートからスポンジのように何でも吸収するつもりだ。これで17試合が経過したけど、僕にとってこのチームにいられることは大きなチャンスだ。できる限り多くを学び、自分のプレーに反映させたい」
クリス・ポールの復帰は近付いており、そうなればワシントンJr.は再び3番手の位置に戻ることになる。それでも今回のチャンスを生かして結果を残したことで、周囲の信頼は高まった。彼が言うように学びと成長を積み重ねていけば、キャリアはより良いものとなっていくはずだ。