伊佐勉ヘッドコーチ「20分出場すれば2桁得点は取れる選手です」
11月19日、サンロッカーズ渋谷と茨城ロボッツの第1戦が行われ、91-75でSR渋谷が勝利した。
SR渋谷は第2クォーターを6失点に抑える堅守を見せ大量リードをつかんだが、第3クォーターに茨城の連続3ポイントシュートに苦しみ1桁点差まで詰められてしまう。しかし、最終クォーターに入ると、この試合で14得点をマークした西野曜を筆頭にオフェンスのギアを上げ、ディフェンスも再び息を吹き返し勝利をつかんだ。
追い上げられた第3クォーター終盤に、相手の流れを断ち切る3ポイントシュートを決めた西野は自身のパフォーマンスについてこう振り返る。「インサイド陣に対してダブルチームが結構来ていたので、自分がノーマークになるだろうなと思っていました。準備して決め切ることができて良かったです」
特に活躍の目立った第4クォーターではチームで唯一10分間出場し、得意のカットインを中心に7得点を記録した。伊佐勉ヘッドコーチは「西野は20分出場すれば2桁得点は取れる選手です。簡単なミスも減っていますし、彼のサイズも含めてすごく成長してきています。今日のようにミスがなければ今後もプレータイムを増やしていけると思います」と、ミスの少ない堅実なプレーを評価している。
「限られた時間の中でも自分がやるべきことができている」
平均13.0分とプレータイムが限られている西野だが、フィールドゴール成功率は60.0%と高く、チームの日本人選手で3番目となる平均7.5得点を記録している。また、この日も2本の3ポイントシュートを沈めたように、インサイドだけでなくアウトサイドからでも得点できるベンチメンバーとして、存在感を高めている。
「外国籍選手が得点できることを考えて相手のディフェンスも動いているんだと思います。そこからボールが回って最終的に自分が空くっていう感じなので。シーズンは始まったばかりですが、限られた時間の中でも自分がやるべきことができているんじゃないかなと」
そう話すように、SR渋谷にはこの日ゲームハイの22得点を記録したライアン・ケリーや、リーグ6位となる平均20.1得点でチームを牽引するケビン・ジョーンズなど得点力に優れた外国籍選手が所属しており、どのチームも彼らの警戒を強めている。こうした状況でマークが甘くなった西野が確実に得点を重ねるため、相手はディフェンスの形を変えざるを負えなくなる。
西野は自身の役割について問われると、「特に決められた役割はないと思っています」と口にした後、次のように続けた。「チームディフェンスをしっかり遂行して、オフェンスは点を取れればいいかなって感じです。ターンオーバーを減らしてシュートで終えることができれば大丈夫だと思います」
そう淡々と話した西野は、オフェンスで存在感を発揮したこの試合をきっかけに、チームの上位浮上に向けてさらなる成長を見せていきたい。