アイザイア・トーマス

「今のコンディションはかつてないほどに良い」

アイザイア・トーマスは175cmの小兵ながらスピードと卓越したシュート能力で活躍し、セルティックス時代の2016年と2017年にオールスターに選出されている。当時はセルティックスの看板選手だったが、股関節のケガを理由にセルティックスは契約延長を結ぶのではなくトレードを決断。その後の彼はジャーニーマンとして数多くのチームを転々としている。

ナゲッツに所属した2018-19シーズン、活躍はできなかったがチームの協力を得てコンディションを取り戻し、翌2019-20シーズンにはウィザーズで40試合に出場、12.2得点を記録したが、その後も立場は安定せず。昨シーズンはホーネッツで10日間契約から本契約を勝ち取るも、その契約が切れた後はプレーするチームがない状態が続いている。

33歳になった今、選手としての伸びしろがないと見られ、どのチームからもオファーがないことに彼は憤っている。『Ball Don’t Stop』に出演した彼は「この数年の出来からすると、僕がかつてのレベルにないと思われるのは仕方ないのかもしれない。でも、今のコンディションはかつてないほどに良いんだ。そして人間的にすごく成長したと思う」と語る。

「ベンチから出てチームに勢いを与える役割を、高いレベルでこなすことができる。プレータイムは25分もいらない。18分から20分で違いを示すことができると思う。僕を使うとディフェンスができないと思われるのも心外だ。確かにサイズはないけど、ディフェンスができないわけじゃない。それは今までのプレーで示してきたつもりだからね」

昨シーズン、ホーネッツでの彼は17試合に出場。12.9分のプレータイムで8.3得点を記録している。プレータイムがもう少し伸びて、起用法が安定すれば、明確な結果を残す自信が彼にはある。能力が同じであれば若い選手にチャンスが与えられるのがこの世界の常だが、トーマスが持つ経験、そしてチームに与える影響力は大きな価値があるはずだ。

これから先のシーズン、トーマスの能力と経験を必要とするチームが現れることを願いたい。