ミス連発の序盤から立て直したレイカーズ
9勝10敗のレイカーズと10勝6敗のブルズが対戦した。レイカーズは成長著しいディアンジェロ・ラッセルがケガのため欠場しており、ルーキーのブランドン・イングラムが2試合目となる先発出場を果たした。
序盤はブルズのペース。実際はレイカーズがターンオーバーを繰り返し自滅したと表現すべきだろう。連携不足でスクリーンのところでイージーなパスミスから速攻を許し、また強引なドライブでハンドリングをミスしてのボールロストなど、浮ついた出足となり2桁のリードを許した。
それでも第2クォーターに入ると、オフェンスを修正し積極的なリングへのアタックでブルズのファウルを何度も誘発。12本のフリースローを獲得し、着実に得点を重ね同点に追いついた。
後半に入ると、スイッチやヘルプディフェンスを駆使し、両チームともに集中したディフェンスを見せる。ボールマンへのプレッシャーが強くなり、シュート精度は上がらずノーマークでシュートを打つ機会は減り、『個』の力での得点が増えていく。
第4クォーター残り9分、レイカーズがトーマス・ロビンソンの合わせで逆転に成功すると、ここから3点以内のシーソーゲームが約7分間続く。
タージ・ギブソンの退場が明暗を分ける
勝負を分けたのはファウルだった。残り時間2分35秒、ルーズボールファウルをコールされたブルズのタージ・ギブソンが6個目のファウルで退場となる。
その後、90-90で迎えた残り45秒の場面、レイカーズのパワーフォワード、ジュリアス・ランドルがペイントエリアで強引に1対1を仕掛ける。ギブソンの退場により、マークにつくのはアウトサイドでのプレーを好むシューターのニコラ・ミロティッチ。
ペイントエリアでは分のあるランドルがゴールを決めて勝ち越すと、ファウルゲームで点差を広げ、レイカーズが接戦をモノにした。
レイカーズは5人が2桁得点を記録し、出場した全選手が得点。また、勝ち越しゴールを決めたランドルは13得点20リバウンド(9オフェンスリバウンド)とペイントエリアを制圧した。
敗れたブルズは先発5人が2桁得点を挙げたものの、11得点10リバウンドのギブソンの退場が痛かった。また、レイカーズに41本ものフリースローを与えてしまったのでは勝つのは難しい。
勝利したレイカーズだが23ターンオーバーは改善が必要。まだまだ「ムラ」が目立つチームだ。それでもイングラムが両チーム最長の41分間の出場で最後までゲームメークし、ラッセル不在でも勝てたことは『ヤング・レイカーズ』にとってまた自信となったはずだ。