渡邊雄太

八村の矛と渡邊の盾、どちらがチームに勢いをもたらすか?

明日、NBAは11試合が予定されているが、日本人にとって一番の注目ゲームは八村塁が所属するウィザーズと渡邊雄太が所属するネッツ戦だろう。

NBA史上初めて『日本人対決』が実現したのは2019年12月15日のこと。八村がウィザーズの主力として24試合連続で先発出場を果たし、渡邊はグリズリーズと2ウェイ契約を結び、ローテーション入りを目指している状況だった。そのため、渡邊の出番が訪れるかどうかが注目されたが、第2クォーター序盤にコートに立ち、シーズン4試合目の出場機会をつかんだ。そして、渡邊が投入されてから数分後、ウィザーズが八村をコートに戻したことで、史上初の日本人対決が実現した。

その後も両選手が所属するチーム同士の対戦が何度か組まれていたものの、ケガの影響でどちらかが欠場するなどタイミングが悪く、日本人対決は長らくお預けとなっていた。しかし、今年の1月22日に行われたウィザーズvsラプターズ戦で再び2人は相まみえた。この試合では2人は同じタイミングでコートに送り出され、スローインする八村を渡邊がマークするなどマッチアップも実現した。それでも、当時の渡邊はローテーションに入れない日々が続き、この試合も6分のプレータイムに留まって2人のマッチアップ時間はわずかだった。

このように、過去2度の日本人対決では2人が同時にコートに立っている時間は長くなかったが、今回は渡邊がネッツの信頼を勝ち取ったこともあり、過去最長のマッチアップに期待ができる。渡邊はここまで7試合に出場し、平均15.4分のプレータイムで4.4得点、3ポイントシュート成功率58.3%、1.9リバウンドを記録しているが、直近の2試合では持ち味のディフェンスが評価され、終盤の時間帯も任されるなどプレータイムは平均25分と激増している。

一方の八村もここまで8試合に出場し、平均24.1分のプレータイムで11.0得点、5.8リバウンド、1.3アシストを記録と、主力としてプレーし続けている。八村の場合、プレータイムは確約されているものの、終盤での出番が少ないのが気がかりだが、2人が同時にコートに立つ時間は確実に訪れるはずだ。

2人がマッチアップした場合、どちらを応援しようか迷うところだろう。そんな贅沢な悩みを抱えられることに幸せを感じつつ、2人のバチバチの戦いに注目したい。