「できることをやって最高の選手になる方法を見つけている」
現地10月30日、キャバリアーズはニックスを121-108で下して連勝を5に伸ばし、開幕から5勝1敗で東カンファレンス2位につけている。
オーバータイムの末に勝利した28日のセルティックス戦ではドノバン・ミッチェルとキャリス・ルバートがともに41得点を挙げてチームを牽引。他にもエバン・モーブリー(19得点10リバウンド)とジャレット・アレン(12得点11リバウンド)がダブル・ダブルを挙げるなど、チームのバランスの良さを見せた。
本日のニックス戦でもミッチェルが38得点とキャリアハイの12アシストに加え3リバウンド1スティール2ブロックを記録し、ベンチから出場したケビン・ラブも29得点8リバウンドを挙げた。また、ミッチェルとラブはともに3ポイントシュートを13本中8本成功させ、ディーン・ウェイドも8本中6本の3ポイントシュートを決めるなど、アウトサイドシュートの精度が非常に高かった。
試合は62-59とわずかにキャブズがリードして前半を終えたが、ジェイレン・ブランソンに12得点を許したこともあり第3クォーターを22-34と圧倒されてビハインドを背負った。それでも、84-93で迎えた最終クォーター、キャブズはミッチェルを中心にボールをシェアしてシュートチャンスを作り出すこともあれば、ミッチェルが個で打開するなど、バランス良く得点を繋いでいく。特にラブはルバートからのアシストやミッチェルとのピック&ロールから、開始4分間で3本の3ポイントシュートを成功させた。こうして、キャブズは第4クォーター開始約5分半を16-6として逆転。その後もキャブズは、ラブがミッチェルとのピックから4点プレーとなる3ポイントシュートでのバスケット・カウントを奪うと、今度はディフェンスの裏をついたミッチェルの鋭いパスをアイザック・オコロが受けると、合わせに入ってきたモーブリーに繋いで得点を重ねるなど勢いを止めることなく、第4クォーターを37-15と圧倒して、最終スコア121-108で勝利した。
最終クォーター序盤にミッチェルを休ませることが多いキャブズだが、この試合は違った。第3クォーターで相手にビッグクォーターを許したこともあり、指揮官J.B.ビッカースタッフは「彼が『必要なら行く』と言ったんだ。私も彼が必要だと思ったし、ドノバンはチームを負けさせようとしなかった」と明かし、こう続けた。「ドノバンは仕事をしてくれた。彼は完璧なバスケットボール選手であり、エリートだ。コート上で彼にできないことがあるのか、私には分からないよ」
指揮官だけでなく、ラブもミッチェルをこう称賛した。「このチームは戦いを止めることはない。時には酷いゲームになることもあるけど、今日はそれでも勝つことができた。ドノバンが仲間を見つけてくれて、僕も仲間を見つけた。そして、ディーンがビッグショットを決めてくれて僕たちは勢い付いていった。このメンバーでプレーするのは素晴らしいことだ」
この日のキャブズは、フランチャイズ史上2番目となるチーム全体で23本(50本中)の3ポイントシュートを成功させた。ラブは言う。「このチームには、シュートを打てる選手が本当にたくさんいる。だから、どんなチャンスもモノにしていきたい」
キャリアハイの12アシストをマークしたミッチェルは「相手の視線が僕に集まっていることが分かっていたから、仲間がオープンでシュートを打つことができた」と振り返る。「僕たちは30点差じゃなくて、3ポゼッション差であることをちゃんと理解していた。どうやってゲームに対応するのか、チームとして全員が良い仕事をしたよ」
オフシーズンの終盤にキャブズへのトレードが決まったミッチェルは、開幕に向けて急ピッチでチームメートとの連携を深めていった。そして、ここまで5試合に出場して平均31.0得点、3.4リバウンド、6.4アシスト、1.8スティールを挙げて、チームを引っ張っている。ミッチェルは言う。「チームメートもコーチも僕を信頼している。以前は信頼がなかったというわけじゃないよ。でも、ここは新しい環境だけど、自分の進むべき道を簡単に見つけられた。J.B.とは『自分らしくいよう』と何度か話し合ってきた。DG(ダリアス・ガーランド)が欠場しているから、僕はもう少し負担を担う必要があるけど、それはいつものこと。僕は得点、ディフェンス、パス、リバウンドなど、自分ができることをやって最高の選手になる方法を見つけているんだ」