渡邊雄太

写真=Getty Images

25得点8リバウンド2アシスト2スティール1ブロックの活躍

グリズリーズの傘下クラブ、メンフィス・ハッスルでプレーする渡邊雄太は、11月9日にランダース・センターで行なわれたGリーグのバイパーズ戦に先発出場。ホーム開幕戦でキャリアハイとなる25得点を記録し、124-111での勝利に貢献した。

開幕から3試合続けて先発で起用された渡邊だったが、2試合目まではフィールドゴール21本を放ち、成功数わずか5本と苦しんだ。試合後「前の2試合が悪かったのは考えすぎていた部分があって、自分がやるべきことをやれていなかったので、今日はとにかくハードにプレーすることだけを考えました」と振り返った通り、この日の渡邊は試合開始から献身的なプレーを続けた。

第1クォーター序盤にスティールからのダンクを決めた渡邊は、前半終了までにこれまでの自己最多7得点を上回る9得点を記録すると、第3クォーター開始後もリズム良くバンクショット、ダンク、レイアップ、プルアップジャンプシュートを立て続けに成功させ、後半だけで16得点をマーク。第4クォーター残り3分19秒には、左コーナーから綺麗な軌道の3ポイントシュートをスウィッシュさせ、チームを今シーズン初勝利へと導いた。

渡邊はフィールドゴール12本中8本を成功させただけでなく、8リバウンド2アシスト2スティール1ブロックを記録。チーム最長となる39分という出場時間からも、指揮官ブラッド・ジョーンズからの信頼がうかがえる。

渡邊は「ハードにプレーすること、チーム第一という気持ちで試合に臨めました。良い精神状態で試合に入れたので、良かったです。(コーチからは)アグレッシブにやれば良いと言われました。チームメートもそうですけど、前の試合で悪かったにもかかわらず、そう言ってもらえて励みになりましたし、信頼してもらえているということでもあると思うので、結果を残せて良かったです」と語る。

ハッスルでこれだけ突出した働きを見せれば、NBAのグリズリーズで出場機会が与えられてもおかしくはない。このことを問われた渡邊は「まだ1試合だけですし、これですぐに結果が出てくるとは思えないです」と冷静に答える。「1日1日、地道にやっていって、調子が良くても悪くても、ハードに、毎日やっていかないといけないと思っています」

本人が言うように、大事なのは調子の波に関係なくチームファーストの姿勢でプレーできる選手であることをGリーグのコートで示すこと。個人スタッツも重要だが、チームプレーで勝利に貢献できるという評価を固められれば、NBAのコートに再び立つ日は自然と訪れるはずだ。