エンビード「全力で戦い続ければ、きっと何かが起きる」
セブンティシクサーズは本気で優勝を狙う戦力を整えた。その核となるのは6シーズンのキャリアすべてをシクサーズで優勝するために捧げてきたジョエル・エンビードと、NBA優勝という夢を追って昨シーズン途中に加入したジェームズ・ハーデンだ。昨シーズンは『ベン・シモンズ問題』を抱え、ハーデンもコンディションが万全ではない逆風の中、カンファレンスセミファイナルでヒートに力負け。それでも昨シーズンに築いたベースから上積みできる今、優勝が現実的な目標となっている。
エンビードとハーデンの2人はチーム始動に際してシクサーズのYoutubeに揃って登場している。ハーデンはエンビードについて「昨シーズンの数カ月とオフを経て彼のことをより知ることができた。バスケに限らず何においても負けず嫌いで、僕が思っていたよりちょっと愉快、そして決して自分勝手ではない、素晴らしい男だ」と言い、こう続けた。
「攻守どちらでもゲームを支配するビッグマンは長らくいなかった。だから彼は唯一無二の存在だし、今もなお成長している」
エンビードはハーデンを「とても頭の良い選手」と表現する。「初めての時から、ずっと一緒にプレーしてきたように感じた。生きていく上で何でも、特にそれがバスケのことなら簡単にこなしてしまう。多くのチームと対戦してきて、これから始まる長いシーズンで直面することの多くを彼は経験済みだ。僕たちの求める場所まで、彼が導いてくれると思っている」
『準備万端』で迎えるシーズンに、2人とも強い意気込みを持って臨む。ハーデンは言う。「昨シーズンはすべてがあっという間に過ぎてしまったけど、今回は優勝を狙うために何が必要かをじっくり話し合うことができた。そしてこの夏、僕たち全員が成長した。そしてレギュラーシーズンを使って、チームの中で自分自身がどう機能すべきかを見いだし、精神的にも身体的にもプレーオフへの準備をするつもりだ」
エンビードは「みんなが健康で、一つの方向を向いていることが大事だと思う」と語る。「みんな同じメンタリティを持っている。僕たちが何を目指し、そのためには何が必要なのか、みんな理解しているよ。僕らはまだ一度も優勝したことがないけど。あと少しのところで自分が何をすればいいのか、今は分かる気がする」
ハーデンもエンビードも、これまで成しえていないNBA優勝への気持ちは人一倍強い。エンビードは言う。「運も必要だけど、まずはツキが問われる局面まで勝ち進まなければいけない。できる限り全力で戦い続ければ、きっと何かが起きる。今シーズンをこのメンバーで戦えることに僕は興奮しているよ」
シーズン初戦は敵地でセルティックスと対戦、ホーム開幕戦の相手はバックスと、昨シーズンに自分たちより上位にいた東カンファレンスのライバルが相手。先は長いが、最初の2試合がシーズンを占う大事な勝負となりそうだ。