「試合の要所要所でディージェイがいない時間帯に我慢できた」
大阪エヴェッサは2022-23シーズン開幕節で千葉ジェッツと対戦し、第1戦を67-77、第2戦は88-89で連敗スタートとなった。
今夏に大阪に加入したポイントガードの鈴木達也は、1点差で敗れた第2戦後に「率直に悔しいです」と悔しさを露わにした。点差から見ても分かるように、第2戦は終始拮抗した展開となった。大阪が追いかける時間帯がほとんどだったが、千葉Jが勢いに乗りそうになった場面でも相手のペースにのまれずに食らいついた。一時は11点のビハインドを背負ったが、残り47秒で鈴木のフリースローにより同点(88-88)に追いつき、千葉Jの指揮官ジョン・パトリックが「今日の試合はラッキーなエンディングとなって勝った」と語ったように、どちらが勝ってもおかしくないゲーム内容となった。
もちろん、大阪の『負け』という結果に変わりはない。それでもチャンピオンシップ常連チームの千葉Jを相手に接戦を演じたことで、ファンにとっても今シーズンの大阪に期待が持てる開幕節となった。鈴木自身も「試合を通して自分たちのバスケットができるところ、できないところがありました。ただ、ちょっと点数が離されてもすぐにカムバックできたのは、大阪としての底力が垣間見られたと思います」と収穫を語る。
特に、この第2戦では大阪のエース、ディージェイ・ニュービルがファウルトラブルとなりベンチに下がる時間帯もあったが、そこで失速せずにチーム全体で戦い続けた。鈴木は言う。「ディージェイが出ていない時間帯にしっかりチームとして機能していたし、我慢できていました。もちろん、彼はスペシャルなプレーヤーでスコアラーです。試合の要所要所で彼がいない時間帯に我慢できたのは一つ大きなところですし、その時間帯のボールムーブも良かったです。特に千葉戦ではインサイドを狙って、我慢強くフリースローに繋ぐこともできたので、ポイントガードとしても手応えを感じた部分でした」
「僕は勝つために大阪に来ました」
新天地、大阪でも一番手ポイントガードを任されている鈴木は、第1戦こそ20分半の出場で1得点4アシストに留まったが、第2戦では11得点10アシストのダブル・ダブルに加えて、5スティール3リバウンドを記録し、攻守に渡ってチームを牽引した。
鈴木は「僕は勝つために大阪に来ました。ヘッドコーチもスタッフもチームメートも、みんな僕を信頼してくれて気持ちよくプレーさせてもらっています。その期待に応えるだけです」と言うと、大阪での意気込みを続けた。「まずはディフェンス。僕はスペシャルな人間でもないし、スモールガイなので、少しでも足を動かして身体を張って、相手が嫌がることをやっていきたい。あとは今日の第2戦みたいにチームのバランスを見てアシストしたり、はたまた得点を狙いに行ったり。そういったバランスを心がけていきたいです」
キャリア10シーズン目、そして自身4クラブ目となる大阪での、鈴木のパフォーマンスに期待したい。
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