文=鈴木健一郎 写真=FIBA.com

序盤は健闘するも、タフショットを決め続けるのは無理

バンコク(タイ)で行われている『FIBA ASIA U-18選手権』、若きAKATSUKI FIVEは準決勝で韓国を破り決勝に進出、中国と対戦した。

予選ラウンドの対戦では中国に61-76で敗れている。高さのビハインドがありリバウンド争いで不利があることに加え、3ポイントシュートも11本中成功0本と当たりが出なかった。第4ピリオド途中に9点差まで詰め寄るも、それが精一杯という完敗だった。

そして決勝でも、同じ展開になってしまう。インサイドを攻略できずに窮屈なオフェンスを強いられ、逆に守備ではポストプレーとドライブでゴール下まで侵入されてしまう。それでも山本麻衣、赤木里帆が難しいシュートを沈めて食らい付き、第2クォーターには地上戦での厳しいチェックから相手のターンオーバーを誘発。山本の連続得点、藤永真悠子のレイアップと、タフショットを連続で決めて22-22と追い付く。

しかし、個人のドライブでタフショットを決め続けるのには無理があった。ここでタイムアウトを取った中国が落ち着きを取り戻すと、日本のシュートは入らなくなり、2-11のランを浴びて、前半を24-33で折り返した。

高さとパワーのビハインドを覆すことができず大敗

そして後半、200cmのセンター、李を軸に攻める中国にパワーで押される日本は、外を空けてしまいシューターの王に3本の3ポイントシュートを決められ、一気に突き放される。王は40分フル出場で7本の3ポイントシュートを含む29点と大当たり。李も22得点と、内外のエースに51得点を奪われた。

35-56と19点差で迎えた第4クォーターも、中国は気を緩めることなく自分たちのバスケットを展開。日本もオールコートプレスで勝負に出て、馬瓜ステファニーが、梅沢カディシャ樹奈が得点を決めるが、イージーシュートの形にほとんど持ち込めないのでは、大量ビハインドを挽回するには至らない。47-78でタイムアップ。日本は準優勝に終わった。

U-18日本代表の選手たちは今日帰国。登録メンバー12名全員が、それぞれの高校に戻り、1カ月後のウィンターカップに出場する。

そして来年7月には、イタリアでのU-19世界選手権に参戦する。これまでにチームとしてどこまでレベルアップできるか。まだまだ伸びしろの多いチームだけに、『世界への挑戦』に期待したい。