25得点のミハイリュクなど、ガード陣が勝負どころでビッグプレーを決める
現在開幕中の『ユーロバスケット2022』、グループCに属するウクライナは難敵イタリアに84-73で勝利し、3連勝を達成。各組み上位4チームによる計16チームが進む決勝トーナメントへの切符をつかんだ。
第3クォーターを終えて57-57と熱戦となったが、ウクライナは第4クォーター中盤にかけて猛攻を見せ、残り5分にはスティール奪取からイバン・タチェンコが自陣からの超ロングパスによるアリウープを決めリードを2桁に広げる。イタリアも追い上げを図るが、ウクライナは本日25得点3スティールのスビ・ミハイリュクが要所をしっかり締め、そのまま危なげなく逃げ切った。
NBAのスター選手は不在かつ、大会前の時点で世界ランキング32位のウクライナは、ロシアの侵攻を受けているため母国で満足な調整もできずに大会を迎えた。しかし、ここまで初戦でイギリス、2試合目でエストニア、さらに今回のイタリアを相次いで撃破したように見事なパフォーマンスを見せている。
試合後の会見で、3得点11リバウンドと守備で奮闘したアレックス・レンは勝因をこう語った。「ガード陣が終盤に大きなプレーをしてくれた。ビックマンはスクリーンやリバウンドで素晴らしい仕事をしていたし、今後に向けて大きな自信となる試合だった。自分たちが次のラウンドに行けることは分かっている。ただ、それを忘れて前に進んでいく。明日にはギリシャ戦が控えているんだ」
また、この試合で14分43秒の出場で17得点を挙げたイスフ・サノンは、『eurohoops.net』の取材に対し、母国への熱い思いを語っている。「戦時中であるウクライナの人々と僕たちは全く違うんだ。僕たちは楽しんでバスケットボールをプレーできている。僕たちのところには何でもあるけど、ウクライナの人々はそうではない。この大会にはウクライナの人々への愛とサポートを示すために来ている。そして自分たちの仕事をするだけだ」
この言葉通り、ウクライナは自分たちの仕事を遂行し3連勝をマークしている。この勢いを維持するより多くの勝利を積み重ねていくことで、少しでも母国にいる人々に明るい話題を提供することを目指していく。