アンドリュー・ウィギンズ

「正しいことをした時、彼らは真っ先に駆け寄ってきて祝福してくれる」

アンドリュー・ウィギンズにとって、2021-22シーズンは今後も忘れられないシーズンになるだろう。

2020年2月にティンバーウルブズからウォリアーズにトレードされた彼は、移籍から3年目の昨シーズンに大きく飛躍した。レギュラーシーズン73試合に出場して、平均17.2得点、4.5リバウンド、2.2アシストを記録し、プレーオフでも平均16.5得点、7.5リバウンド、1.8アシストを挙げ、ウォリアーズのNBA制覇に大きく貢献した。

2014年のドラフト全体1位指名でNBA入りし、新人王を獲得したように、もともとは素晴らしい実力の持ち主だ。それでも、ウルブズ時代にはチームを勝たせることができず、2015年のドラフト全体1位指名で加入したカール・アンソニー・タウンズに続く2番手という立ち位置が続いた。

かつてはディフェンスの評価が低かったが、ウォリアーズでは守備でも大きく貢献。プレーオフカンファレンスファイナルではマーベリックスのルカ・ドンチッチ、ファイナルではセルティックスのジェイソン・テイタムと、それぞれのエースを堅いディフェンスで封じ、チームに欠かせない2ウェイ型のウィングという立ち位置を確固たるものにした。

もちろん、NBA優勝もキャリア初のオールスター選出もウィギンズが努力をしたからこそ得られた結果だが、彼はウォリアーズで才能をさらに開花させた理由に、チームのベテラン選手たちの存在が大きかったと語った。

先日、ビンス・カーターが司会を務める『The VC Show』に出演したウィギンズは「ステフ(カリー)もドレイモンド(グリーン)も、みんながやる気を出させてくれるんだ」と語った。「彼らはいろいろな方法で、僕たちに多くのことをしてくれたけど、そのうちの一つがそれぞれに責任を負わせることだった。もし何か間違ったことをすれば、彼らは僕たちを責めただろうね。でも、正しいことをした時、彼らは真っ先に駆け寄ってきて祝福してくれるんだ。僕はそれが大好きだったし、これはとても大きな意味があると思う。コート上でもコート外でも、たくさんのことを教えてくれた。だから、僕は彼らを大切に思っている」

ウィギンズも新シーズン中には28歳の誕生日を迎える。ウォリアーズの黄金期を築き上げたコアメンバーから学んだ『人との接し方』は、彼にとって今後の人生の財産になるに違いない。コート内外で学んだ様々なことを今度はウィギンズが後輩たちに体現することで、ウォリアーズのカルチャーは続いていく。