ジェームズ・ワイズマン

「彼は多くの情報を与えてくれていて、僕を成長させてくれているのは間違いない」

2022-23シーズンにウォリアーズが連覇を達成するには、ベンチ層の底上げが不可欠となってくる。中でも注目したいのが、昨シーズンの全休を経て、サマーリーグで実戦復帰を果たした21歳のジェームズ・ワイズマンだ。2020年のドラフト全体2位指名と潜在能力を高く評価されている新鋭が順調に成長し、ローテーション入りを果たせるようになればウォリアーズのインサイド陣は大きく安定する。

このワイズマン育成のキーマンとなるのが昨年8月からアシスタントコーチとして加入したデヤン・ミロイェヴィッチだ。セルビア出身の彼は、かつて同国の人気チームであるメガ・バスケットで長らく指揮を執り、ナゲッツ加入前のニコラ・ヨキッチを育てた実績の持ち主だ。その指導力を買われ、ウォリアーズではワイズマンの育成を担うことになった。

ワイズマンは、地元メディア『NBCスポーツ・ベイエリア』の取材でミロイェヴィッチについて、こう語っている。「彼は僕が取り組むべきことについて、いろいろと配慮してくれている。そして多くの建設的な批評もしてくれるんだ。僕はそこから学び、翌日にはもっと上手くなっていく必要がある。僕は全体2位指名だから助言を聞かなくていいという傲慢なとらえ方をしていない」

そして彼は、「僕は本当に助言を聞いて、できる限りベストな選手になろうとしている。彼は多くの情報を与えてくれていて、僕を成長させてくれているのは間違いない」と、ミロイェヴィッチに大きな信頼を寄せている。

また、ワイズマンは同じビッグマンで昨シーズンは先発センターを務めるなど自己最高のシーズンを送ったケボン・ルーニーからもいろいろと学んでいきたいと続けた。「彼はとても謙虚な人間なんだ。まだ、25歳か26歳なのに、多くの知識を持っている。特にプレーオフでは高いレベルだったし、シーズンを通して本当に高いレベルでプレーしていた。僕は好奇心旺盛だから彼にたくさん質問しているよ」

周囲の意見に真摯に耳を傾け、成長に貪欲なワイズマンがその潜在能力を開花させることができれば、新シーズンのウォリアーズはより盤石な布陣となる。