「51位までに指名されてしまうと考えた」
現地6月23日に実施されたNBAドラフト2022で、王者ウォリアーズは、51位指名権に200万ドル(約2億7000万円)の金銭を付けてまでホークスとのトレードを成立させ、ホークスが44位で指名したライアン・ロリンズ(トレド大)との交渉権を獲得した。
ロリンズは193cmのガードで、昨シーズンはトレド大で34試合に出場して平均18.9得点、6.0リバウンド、3.6アシスト、1.7スティールというスタッツを残した。
このオフ、ウォリアーズはフリーエージェントになるケボン・ルーニー、オットー・ポーターJr.、ゲイリー・ペイトン2世、ネマニャ・ビエリツァとの交渉が控えている中、ロリンズとの交渉権獲得のため200万ドルものキャッシュを投じたのは意外だった。
この理由を球団社長のボブ・マイヤーズがドラフト後に説明している。マイヤーズは「控えのガードを獲得しないといけない、というわけではなかった。我々は、彼が非常に優れた才能を持つ選手と評価していて、ロスターに加えたいと考えている」と語った。
「球団内で『この選手は(ジョーダン)プールと一緒にプレーできるか? どの選手と合う?』と話し合った。そしてロリンズという才能を見つけた。ただ、51位までに指名されてしまうと考えた。幸い、ジョー(レイコブ ウォリアーズオーナー)が200万ドルを投じることに同意してくれた。そういう背景があったんだ。ロリンズと、彼の次に検討していた選手との実力差には結構な開きがあったから、44位指名権の獲得に踏み切った」
リーチの長いロリンズは、現地24日の入団会見で過去に手本にしたガードを聞かれた際に、ウォリアーズ黄金期に活躍したショーン・リビングストンの名前を挙げた。「彼も大柄なガードで、僕と同じようにミッドレンジを得意とする選手だった。ほかにはCJ・マッカラム、ジョーダン・プールとも僕のプレーは近いと思う」
おそらくロリンズは、1年目の大半をGリーグのサンタクルーズ・ウォリアーズでプレーするだろう。しかし、マイヤーズと球団がトレードを成立させてまで獲得した以上、数年以内にNBAレベルに定着できる資質が備わっているに違いない。