「3ポイントシュートを打てることが大事」と持論
男子日本代表はワールドカップWindow3に向けて強化を進めており、予備登録を含めた21名の代表候補選手が強化合宿を行っている。
指揮官のトム・ホーバスはタフなスケジュールを考慮し、Bリーグチャンピオンシップのセミファイナル以上に出場したチームの選手を積極的に招集していない。しかし、リーグ制覇を果たした宇都宮ブレックスのテーブス海(滋賀レイクスターズへ移籍)は今回の合宿に呼ばれているだけに、指揮官の期待の高さがうかがえる。
テーブスは「今までやってきたバスケットスタイルと違い、トムさんがやりたいアナリティクスバスケットは初めてです。そこは新しい経験ですが、ポイントガードとしてアグレッシブにやってほしいと言ってくれているので楽しくやっています」と合宿の手応えを語った。
ポイントガードはテーブスを含め5人が招集されたが、その中で最も長身なのは188cmのテーブスだ。「アグレッシブな守備をするのは自分の持ち味ですし、サイズはある方なので、国際試合でもサイズのところで負けずに積極的にプレーしていきたい」と、もちろん自身のアドバンテージを理解している。
ホーバスコーチが目指すバスケットの中で最も特徴的なことは3ポイントシュートを多投することだ。「Bリーグのバスケットと比べると、本当に3ポイントシュートを打つ数が多いと思って見ていました」と、テーブスも感じていたようだ。ただ、このスタイルは決して無理に3ポイントシュートを打ちたいのではなく、3ポイントシュートを打てるシチュエーションを作り出すことが目的だとテーブスは言う。
「実際に合宿でやってみると、みんなそこを考えながらやっているので、無理に3ポイントシュートを打っているというよりは、3ポイントシュートを打つために動いている感じなので無理に打っているシュートは少なく感じました。トムさんのバスケだからといって、僕がめちゃくちゃ3ポイントシュートを打つ選手になるわけではないと思います」
ホーバスコーチが3ポイントシュートの精度向上を今後の最優先事項に挙げたように、日本が世界と戦うためには3ポイントシュートが一つのカギを握る。その中でテーブスは「3ポイントシュートを打てることがすごく大事になってくる」と持論を展開した。
「ペイントタッチをしてクリエイトすることが自分の持ち味です。相手のポイントガードがアンダーで守ってくる時は考えずに打ってほしいと言ってくれているので、3ポイントシュートを一つの武器として使いながらリングにアタックする。打てることが大事だと思うので、積極的に狙いつつ、オープンショットをクリエイトしていきたいです」
3ポイントシュートがあると思わせることができれば、相手はアンダーではなく、ファイトオーバーやスイッチで守らざるを得なくなる。その結果、スペースは広がり、よりペイントタッチしやすく、ズレが生まれやすい状況が生まれるということだ。また、テーブスは「クリエイトもそうですが、ボールをプッシュしてペースの速いバスケットをしたい」とも語った。
ホーバス体制となり、初めて代表に招集されたテーブス。「日の丸を背負って、日本のために戦うことは自分の夢の一つだった」と言う彼はモチベーション高く、代表定着を虎視眈々と狙っている。