必殺のディープスリー「ラインの遠くから打つ準備もできています」
3×3日本代表として東京オリンピックに出場した、ネブラスカ大の富永啓生が今度は5人制での代表入りを狙っている。
「毎日成長できている実感があります」と、合宿の手応えを語った富永は「3人制で鍛えられたフィジカルは5人制にもしっかりと受け継いでできている」とし、世界と戦う準備ができているようだ。
世界と比較すると、日本はフィジカルや高さの不利を抱えている。アメリカを主戦場としている富永は常に自分よりも体格で勝る相手と戦ってきた。その経験は他の候補選手にはないアドバンテージとなり、富永も「普段アメリカでやっているので高さなどは他の人よりも慣れがある」と自信をのぞかせる。
富永の一番の強みは正確無比なシュート力だ。日本を指揮するトム・ホーバスは3ポイントシュート成功率の向上を優先課題とし、その成功率を40%近くまで上げたいと語ったが、シューターとしてのプライドを持つ富永は「個人的には50%ぐらいの確率で決めるのが目標です」と強気だ。また、「背の高い選手につかれたらスピードで抜きますし、ラインの遠くから打つ準備もできています」と、すでに自身が3ポイントシュートを射抜くビジョンを描いている。
当然ながらシューターに注意が向けば、その分周りの選手への意識は下がりやすい。ディープスリーが打てる富永であればなおさらだ。そのため、富永も「自分が入ることでスペースがもっと広がり、周りの選手がドライブしやすくなったりすると思う。オフェンスのエリアが広がれば良い」と、自分の存在によってチームオフェンスを活性化させることができると考えている。
日本はWindow3の初戦で強豪のオーストラリアと戦う。富永は「みんな能力も高く、バスケットスキルもあって上手いチーム」とオーストラリアを評したが「強豪と戦えるのは楽しみですし、『やってやるぞ』という気持ちももちろんあります」と、強敵との対戦を心待ちにしている。