「昨シーズンのラスト20試合が自信になった」
マーベリックスとのプレーオフ西カンファレンスファイナルに4勝1敗で勝利したウォリアーズは、2019年以来となるNBAファイナル進出を果たした。
前回のファイナルではクレイ・トンプソンとケビン・デュラント(ネッツ)が選手生命を脅かす重傷を負い、惜しくもラプターズに敗れた。その年のオフにはデュラントが退団し、トンプソンは復帰までに2年半という月日を必要とした。エースのステフィン・カリー、チームリーダーのドレイモンド・グリーンもケガが多く、ウォリアーズは苦しい2シーズンを経験した。
しかし今シーズンは開幕ダッシュに成功し、3年ぶりにプレーオフに進出。プレーオフ開幕時点ではここまでの快進撃を予想したメディアは少なかったものの、直近8年で6回目のファイナル進出という偉業を成し遂げた。
マブスとのシリーズで平均23.8得点、6.6リバウンド、7.4アシストを記録してマジック・ジョンソン・西カンファレンスファイナルMVPに輝いたカリーは「2015年から今までで、自分、クレイ、ドレイモンドという面子で優勝するチャンスを得た。直近8年で6回目だ」と、この3年間を振り返った。「2019年のファイナルが終わって、ウチはそれまで素晴らしい道のりを歩んできたことを実感できた。それからは困難や、歩みのスピードを抑えてしまうような出来事に直面したけど、また必ずこの舞台に戻って来れると信じていた」
昨シーズンのプレーイン・トーナメントで敗退後、カリーは「来シーズンは、ウチとは戦いたくないと思うはず」と語っていた。その真意を聞かれた彼は「他チームに対してではなく、自分達に向けたメッセージ」と説明した。
「(昨シーズンのラスト20試合を)15勝5敗で終えられて、プレーインで2敗したけど、自分たちは全力を尽くした。昨シーズンの終盤にウォリアーズのバスケットボールを取り戻すことができたわけで、目の前に現れた機会を生かすため集中しないといけない、というメッセージのつもりだった。しっかりチームを整えて、新戦力を加えて、良い形でシーズンをスタートさせたかった。実際に開幕から18勝2敗の時期もあって開幕ダッシュに成功した。その時点ではクレイの復帰は決まっていなかった」
「今シーズンはプラン通りに進んだとは言えないけど、昨シーズンのラスト20試合があって、今シーズンの形が決まった。また以前のようなチームになれるという自信になった。その成果は、この5週間を見てもらえれば分かる」