ニコラ・ヨキッチ

2位エンビードに169ポイント差をつけての受賞

ナゲッツのニコラ・ヨキッチが2021-22シーズンのMVPを受賞し、昨シーズンに続き2年連続でのMVP受賞を果たした。

2年(以上)連続でのMVP受賞は、ヨキッチが史上13人目となる。さらに、2019-20、2020-21シーズンはギリシャ出身のヤニス・アデトクンボ(バックス)がMVPを受賞しているため、4シーズン連続でアメリカ国籍外の選手がMVPを受賞するのは、NBA史上初めてとなる。また、ヨキッチ(セルビア)、アデトクンボ(ギリシャ)、そしてセブンティシクサーズのジョエル・エンビード(カメルーン)と、MVPファイナリストにインターナショナルプレーヤーが揃ったのも初めてのことだ。

投票は世界中のメディア関係者100名によって行われ、それぞれ1位から3位まで投票でき、1位票が5ポイント、2位票が3ポイント、3位票は1ポイントとなっている。その結果、ヨキッチは65人から1位票を投じられ、トータル875ポイントを獲得。2位はエンビードで706ポイント(1位票26)、3位はアデトクンボで595ポイント(1位票9)となった。

今シーズンのヨキッチは、ジャマール・マレーとマイケル・ポーターJr.を欠いたチームを、ともにキャリアハイの平均27.1得点、13.8リバウンドに加えて、7.9アシスト(キャリア2番目)、1.5スティール(キャリアハイ)をマークして勝利に導いてきた。また、NBA史上初となる年間2000得点、1000リバウンド、500アシストを超える偉業を成し遂げた。

ナゲッツは、プレーオフファーストラウンドでウォリアーズに敗れてシーズンを終えていたため、ヨキッチは母国セルビアでMVP受賞を知った。ヨキッチが馬小屋に現れると、そこには彼の地元ソンボルまで駆けつけた指揮官マイケル・マローンを含むナゲッツ関係者がサプライズで登場。ヨキッチはマローンやバスケットボール運営部長を務めるティム・コネリーとハグをかわし、受賞の喜びを分かち合った。

ヨキッチはその後のインタビューで「僕にとって本当に感動的な瞬間だった。アメイジング」と心境を語ると、「僕が歳をとって、太って、気難しくなった時、このことを思い出したい。そして子供たちに『僕は昔、本当にバスケットボールが上手だったんだよ』って言いたい」と和かに続けた。

指揮官マローンは、「今のニコラについて、何て言えばいいのか分からない」とコメント。「彼は一貫して自分のゲームを向上させてきた。周りの人が彼を疑った時も、彼は一貫したプレーでその意見が間違っていることを証明した。彼は常に最高のプレーヤーなんだ。何度も言っているが、私はニコラ・ヨキッチのコーチであることに非常に感謝している。また、一緒に過ごしてきた7年間で築いたコート外での絆にも感謝している」

MVP投票結果は次の通り
1位 ニコラ・ヨキッチ(ナゲッツ)/ 875ポイント(1位票65)
2位 ジョエル・エンビード(セブンティシクサーズ)/ 706ポイント(1位票26)
3位 ヤニス・アデトクンボ(バックス)/ 595ポイント(1位票9)
4位 デビン・ブッカー(サンズ)/ 216ポイント(4位以降は1位票なし)
5位 ルカ・ドンチッチ(マーベリックス)/ 146ポイント
6位 ジェイソン・テイタム(セルティックス)/ 43ポイント
7位 ジャ・モラント(グリズリーズ)/ 10ポイント
8位 ステフィン・カリー(ウォリアーズ)/ 4ポイント
9位 クリス・ポール(サンズ)/ 2ポイント
10位 デマー・デローザン(ブルズ)/ 1ポイント
10位 レブロン・ジェームズ(レイカーズ)/ 1ポイント
10位 ケビン・デュラント(ネッツ)/ 1ポイント