狩野、川崎は「天皇杯も獲っていて、勝ち方を知っている」
5月13日から始まるチャンピオンシップを前にBリーグがオンライン会見を実施し、クォーターファイナルで対戦する川崎ブレイブサンダースの藤井祐眞と名古屋ダイヤモンドドルフィンズの狩野祐介が同時に対応した。
東地区2位でチャンピオンシップ出場を決めたことで、会場は川崎のホームとどろきアリーナで行われる。藤井は「昨シーズンはアウェーで連戦で、今シーズンはクォーターファイナルはホームで開催できるので優勝のチャンスがあると思うし、悲願の初優勝に向かって頑張っていきたい」とホームの利を強調した。一方の狩野は「個人的にチャンピオンシップは初めてなので、チーム一丸となって楽しくバスケットができれば」と語り、経験よりもチームの雰囲気の良さで対抗したいと意気込んだ。
両チームは今シーズン2度対戦しており、1勝1敗の痛み分けに終わっている。そして、川崎がリーグ1位の平均88.2得点、名古屋Dがリーグ3位の87.3得点と、ともにオフェンスを持ち味としているチーム同士の対戦とあって、激しい点の取り合いが予想される。
藤井は『ビッグラインナップ』が可能なインサイド面での攻防で分があると考え「サイズにアドバンテージがあるので、インサイド陣がキーマンになると思っています」と言う。ただ、その一方で3ポイントシュート王を受賞した狩野を筆頭に、名古屋Dのアウトサイド陣を警戒している。「逆に名古屋さんはアウトサイドプレーヤー。狩野選手、3ポイントシュート王おめでとうございます(笑)。アウトサイドシュートを一番警戒しなきゃいけないと思っているので、アウトサイド陣をしっかり抑えられるように頑張りたいです。外国籍選手を止めるというより、アウトサイドの日本人選手を1対1で守り切るところが大事になるかなと」
名古屋Dはリーグ4位の3ポイントシュート成功率(36.7%)を収めており、狩野もチームの強みを理解している。そして、良いシュートを打つためのお膳立てをしてくれるアタッカーをキープレーヤーに挙げた。「ウチのキーマンは齋藤(拓実)選手やレイ・パークスジュニア選手で、彼らがどんどんアタックしてシューターである僕たちが外からシュートを決めれば良い戦いになると思います」
狩野がキーマンに挙げた齋藤は平均11.4得点5.7アシストを記録したように、名古屋Dの中心選手だ。もちろん、藤井もそれを理解し、齋藤への警戒は怠らない。「彼は非常に上手いですし、なんでも器用にこなせて、特にオフェンス能力が素晴らしい。乗せたら手のつけられない選手なので自由にやらせたくないです。僕が積極的にアタックすることで齋藤選手にディフェンスをさせて、気持ちよくオフェンスをさせないというか、守備を頑張るだけじゃなく、オフェンスでも彼にディフェンスをさせる意識でやりたい」
狩野は川崎について「とにかく強い印象」と語り、チャレンジャー精神が必要だと強調した。「戦っていても強いと思うし、見ていても強い。何度も日本一になっていますし、天皇杯も獲っていて、勝ち方を知っている。何度も日本一を獲っているので、『当たって砕けろ』じゃないですけど、胸を借りるつもりで僕たちは戦っていくしかないと思います」
とどろきアリーナで行われる川崎vs名古屋Dのクォーターファイナル第1戦は5月14日18時5分ティップオフとなる。