ロースコアに抑える理想的な試合運びも終盤に大失速
4月30日、宇都宮ブレックスはホームで千葉ジェッツと対戦。チームの根幹である堅守で流れを引き寄せると、相手をロースコアに抑え第3クォーター終了時点で2桁のリードと理想的な試合運びを見せていたが、第4クォーターで10-24と一気に失速。残り1分で5点のリードを守りきれず残り10秒、ギャビン・エドワーズに決勝の3ポイントシュートをくらい71-74と逆転負けを喫した。
宇都宮の安齋竜三ヘッドコーチは、「前半は非常に良い形でディフェンスを踏ん張ってやれていたと思いますが、後半は徐々にオフェンスの流れが悪くなってしまいました。選手たちは全体として頑張ってくれたと思いますし、まだこれで終わりではないので反省して明日に繋げていきたいです」と試合を総括する。
そして指揮官はジョシュ・スコットの6得点、アイザック・フォトゥの4得点のみでガード陣がまさかの無得点に終わるなど、オフェンスが急ブレーキとなった魔の第4クォーターをこう振り返った。「シュートを打てるところで、ちょっとの躊躇が重なり24秒ギリギリの苦しいシュートになる。そこからトランジションでやられて追いつかれたのが今日のキーポイントだったと思います」
スコット「ディフェンスの精度をより高めてプレーできている」
宇都宮のインサイドを支えるジョシュ・スコットは、この試合でも19得点10リバウンド3ブロック3スティールと攻守の両面でチームを支えた。
「第3クォーターまでは良いバスケットボールができていたと思いますが、第4クォーターの内容が良くなかったです。なにか1つ大きな理由があったという訳ではなく、いくつかの細かい要因が重なった中で千葉さんが決めるべきタイミングでシュートを決めて、自分たちは決めきれなかった。千葉さんのディフェンスのプレッシャーをうけて自分たちがミスをしてしまった部分があるかもしれないですし、14点をリードして前半を終えながら最終的に3点差で負けてしまいました」
こう敗因を語ったスコットだが、一方で「もちろん今日の試合の中で良かった部分もたくさんあったと思うので、それを次の試合では40分間通してやっていきたいです。収穫もあり、しっかり切り替えて次に向かっていくことが重要です」と、さらなるチームの成長へ手応えも得ている。
この試合の前まで、宇都宮は5試合連続で70失点以下に抑え、今回も1試合平均で約90得点を挙げている千葉を74点に抑えた。持ち味の激しいディフェンスを継続できている点については、スコットも自信を見せている。「皆さんも分かっていると思いますが、ブレックスにとってディフェンスは基盤となる一番重要な部分です。終盤となってより精度を高めてプレーできている。今日の敗戦を含めても良い流れになっています」
現在の成績で言うと、宇都宮はチャンピオンシップのクォーターファイナルで千葉と対戦する可能性は高い。それだけにここで連敗を喫するか、しっかりとリベンジを果たせるのかは、今後に向けても大きな違いとなってくる。
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