デズモンド・ベイン

ジャ・モラントが不調も勝ち切れるだけの選手層

現地4月29日に行われたプレーオフファーストラウンド、グリズリーズvsティンバーウルブズの第6戦は、デズモンド・ベインとディロン・ブルックスがそれぞれ23得点、ジャレン・ジャクソンJr.が18得点14リバウンドを記録し、グリズリーズが114-106で勝利した。4勝2敗で7年ぶりにファーストラウンドを突破したグリズリーズは、カンファレンスセミファイナルでウォリアーズと対戦する。

第5戦までに、NBA史上初となるプレーオフ同一シリーズ中の複数試合で、第4クォーターに2桁得点差から逆転勝利を収めていたグリズリーズは、第6戦でも第4クォーターに試合をひっくり返した。74-84で最終クォーターを迎えたグリズリーズは、ベイン、ジャクソンJr.、ブルックスを中心に20-10のランで94-94の同点に追いつくと、そこから試合はシーソーゲームに発展。ブルックスは残り5分を切ってファウルアウトとなってしまったが、残り3分3秒にベインの3ポイントシュートで101-99とすると、タイアス・ジョーンズのロングシュート、モラントのレイアップ、フリースローなどでリードを広げ、またしても逆転勝利を収めた。

試合後のインタビューで逆転勝利が多かったシリーズについてコメントを求められたベインは「そういう形にしたいと思っているわけではないんだ」と苦笑した。「もっと良い形で試合をスタートさせたい。でも、ウチの挽回する力を示せていると思う。第2戦以外は相手を追いかける展開だった。身を粉にして戦うチームだし、僕はそういうチームが大好き」

ベインは「自分にとってキャリア2度目のプレーオフシリーズで、感謝しないといけない」ともコメントした。「一度もプレーオフに進出した経験がない選手は多い。もちろん今日の勝利、シリーズを勝ち上がれた結果を喜ぶけど、すぐにウォリアーズがメンフィスにやって来るから気持ちを切り替えないといけない」

ベインは、チームの強さについて「シーズンを通してケガ人、コロナの影響もあった。だけど、ウチには準備を整えている選手がいるんだ。ウチの最大の強みは選手層の厚さ。毎試合で活躍する選手が変わる」

5本の3ポイントシュートをすべて外し、フィールドゴール14本中4本成功の17得点だったモラントは「良い形ではなかったけれど、戦い抜いて勝てた」とシリーズを振り返った。「でも、次のシリーズではもっと良いプレーが必要。今回のシリーズのようにプレーするわけにはいかない」

ウォリアーズとのカンファレンスセミファイナル第1戦は、現地5月1日にメンフィスで行われる。