アンソニー・デイビス

 「このチームがどういう形になっていたか分からないままここまで来た」

昨年のオフにウィザーズとのトレードでラッセル・ウェストブルックを獲得したレイカーズは、レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスとの『ビッグ3』を中心とするチーム作りを始めた。その後、カーメロ・アンソニー、ドワイト・ハワードという元オールスターもロスターに加えたレイカーズに関しては、シーズン前から機能するかどうか賛否両論あった。

結果だけを見れば、思い描いていた形にはほど遠く、レギュラーシーズン78試合を終えて西カンファレンス11位に低迷している。プレーイン・トーナメントに進出可能な10位のスパーズとも2ゲーム離れているため、残り4試合に全勝したとしても滑り込めるか微妙な状況だ。

ウェストブルックがもたらす爆発力により生み出されるチームケミストリーが注目されたが、レブロン、デイビスの負傷離脱があり、これまで3人が揃ってコートに立ったのはわずか21試合。これではチームの完成度が高まるはずもなく、レイカーズは一度もリズムをつかむことなく今シーズンを終えようとしている。

デイビスは、118-129で敗れた現地4月3日のナゲッツ戦後、「個人的な意見だけど」とした上で「もし僕たちがシーズンを通して健康な状態を維持できていたら、どうなっていたかと思う」と続けた。「チームのみんなも、もし僕やレブロン、(ケンドリック)ナンがシーズンを通してプレーできていたらどうなっていたかなと感じていると思う。今のチームは上手く行くと考えられていた。でも、選手の離脱と復帰が繰り返されてしまって、ポテンシャルを発揮しきれていない。何よりも腹が立つのは、このチームがどういう形になっていたか分からないまま、ここまで来たことだ」

6連敗中のレイカーズは、5日に敵地でカンファレンス首位のサンズと対戦する。プレーイン・トーナメント出場に向けてわずかな望みを繋ぐためにも、絶対に負けられない一戦だ。

デイビスは「ウチが負けることを世界中が期待している」と言う。「でも、僕の仕事はチームの勝利に貢献することだし、ロッカールームの士気も非常に高い。僕たちは戦い続ける」

残り4試合でポテンシャルを発揮し、プレーオフ進出をかけた戦いに加わるチャンスを得られるかどうか、追い詰められたレイカーズには意地を見せてもらいたい。