デマー・デローザン

決勝フリースロー失敗を力に変えたデローザン「自分に腹が立った」

現地3月31日に行われたクリッパーズvsブルズの一戦は、デマー・デローザンがシーズンハイの50得点を記録し、ブルズがオーバータイムの末に135-130で勝利した。

第3クォーター中盤の時点で16点のビハインド(63-79)を背負っていたブルズだったが、決して勝負をあきらめていなかった。その先頭に立ったのがリーダーのデローザンだった。

10点差(82-92)で迎えた第4クォーター、デローザンはこのピリオドだけで17得点を記録。残り3.5秒には同点に追いつくフリースローを沈めて延長戦に持ち込むと、デローザンはオーバータイムでもさらに10得点を追加してチームに大きな勝利をもたらした。

オーバータイムでもオフェンスを牽引したデローザンだったが、その原動力になったのは自分への怒りだった。第4クォーター残り3.5秒、3ポイントシュートを放った際にポール・ジョージのファウルを誘ったデローザンには3本のフリースローが与えられた。最初の2本を成功させて同点に追いついたまでは良かったが、決めていれば逆転となる3本目を外してしまい、デローザンは自分自身に苛立ったと試合後の会見で語った。「頭の中で爆弾が爆発したみたいな状態になった。自分自身に腹が立ったんだ」

怒りをエネルギーに変えたデローザンの大活躍により勝利したブルズは、直近4試合で3勝。東カンファレンス5位をキープし、4位のセブンティシクサーズとの差も1.5ゲームに縮めた。

ブルズはデローザンの他、ニコラ・ブーチェビッチが22得点14リバウンド、ザック・ラビーンが21得点を記録と、主力が役割を果たした。

デローザンは「大きな弾みになる」と試合後のインタビューで答えた。「全員がお互いに支え合わないといけない。残り試合はすべてプレーオフの試合のつもりで戦わないといけないし、高いインテンシティで試合に臨まないといけないんだ。これからの試合では勝利が求められる。負ければ家に帰ることになるという意識を持ってやらないといけない」

32歳のデローザンは、ラプターズ時代の2016-17シーズン以来となる年間2000得点を達成した。その点について試合後の会見で聞かれた彼は「年齢を重ねたからといって衰えるわけではないからね」と答えた。「身体のケアをしっかりしているし、常にレベルアップするために努力している」