B.LEAGUE#LIVE2021

3/26~27に行われたB1・B2の試合結果を受けて、特にスタッツ上での活躍が見られた注目選手を紹介し、その理由を分析していく

3部門でキャリアハイ!古川孝敏(秋田ノーザンハピネッツ)

秋田のオフェンスの起点として活躍するベテランSGが3月26日のレバンガ北海道戦でPTS(30Pts)、3FGM(9本)、FGM(10本)と3部門でキャリアハイを更新し、週末の2ゲームで41得点を挙げる大活躍で連勝に貢献した。今回は出場16分で30得点を叩き出したGAME1について分析する。

GAME1のスタッツはこちら。

プレータイム(MP)16.5
得点(PTS)30
3ポイント成功数(3FGM)9
3ポイント成功率(3FG%)81.8%
フィールドゴール成功数(FGM)10
フィールドゴール成功率(FG%)71.4%
フリースロー成功数(FTM)1
フリースロー成功率(FT%)50%
オフェンスリバウンド(OR)0
リバウンド数(TR)2
アシスト(AST)1
スティール(STL)0
ブロック(BLK)0

5分20秒で14得点、得点期待値(その選手が1回の攻撃で獲得できる得点)は2.8と目を疑いたくなる様なスタッツを残した2クォーターについて詳しく見ていこう。残り5分20秒にコートインすると、挨拶代わりのChicagoアクション(コーナーの古川選手にダウンスクリーンを仕掛け、そのスクリーンを使いながらハンドオフを受ける)から、スイッチしたDFがアンダー(スクリーンの下を通る)した瞬間にピックをリジェクト(スクリーンと逆方向にドライブ)して3PTを沈めた。 2本目はファウルを誘いながらのトランジションスリーを決め、3本目は2枚のスクリーンを利用しながら、食らいついてきたDFに対し少しフレア(ボールとゴールから離れる)気味に動いて3PTを成功させた。

最後は、古川とは逆のサイドで行われたChicagoアクション(先述)に対して、マークマンの山口颯斗が1歩ヘルプに入った瞬間にトップからウィング方向へ開くと、キックアウトを受け4連続3PTを決めた。一連のポゼッションからわかるように、タフな3PTを決めているわけではなく、DFとの駆け引きから3PTを量産している選手である。B.LEAGUE#LIVE2021では各スタッツの総合評価となるため高ランク選手ではないものの、チームに加えておくと今後に良い働きをしてくれるだろう。

B2でも2試合連続トリプル・ダブル!ジョーダン・ハミルトン(熊本ヴォルターズ)

先週(3/19~20)のペリン・ビュフォード(島根スサノオマジック)に続き、熊本のジョーダン・ハミルトンが2試合連続でトリプル・ダブルを記録。ハミルトンは今シーズン5回目の達成となった。今回は20-21シーズンからBリーグで活躍するオールラウンダーを改めて分析していこう。

5スティールを記録したGAME2のスタッツはこちら

プレータイム(MP)31
得点(PTS)21
3ポイント成功数(3FGM)1
3ポイント成功率(3FG%)25%
フィールドゴール成功数(FGM)10
フィールドゴール成功率(FG%)50%
フリースロー成功数(FTM)0
フリースロー成功率(FT%)なし
オフェンスリバウンド(OR)2
リバウンド数(TR)11
アシスト(AST)11
スティール(STL)5
ブロック(BLK)0
アシストとターンオーバーの比率(A/TOV)3.6

この選手は各クォーターでコンスタントに4~5得点、2~3アシストを獲得し、気づいたら20得点6アシストを記録している、相手にすると非常に厄介な選手である。

ドライブやカッティングからインサイドへチャンスを作りつつ、3PTも打つことができるため、他選手からのキックアウト先としても機能している正にオールラウンダーだ。 アシストの傾向としてはドライブからのキックアウトパスは少なく、ピック&ロールからロールしたビッグマンへのハイローが非常に多いため、ピック&ロールに対してショーDF(ビッグマンのDFがボールハンドラーに対して積極的に侵入を防ぎに行くDF)を行うチームに対しては今節のようにアシストを量産するだろう。

逆に、しっかりとビッグマン同士でスイッチDF(マークマンを入れ替えるDF)を行う、またはスイッチによって発生するミスマッチの解消をスムーズに行えるチームに対しては機能不全を起こす可能性があるため、対戦相手を見てFAやロスターを判断をするのが吉。

今回紹介した2選手以外にも、GAME2では18PTS、7TR、6ASTを記録しGAME1でも6ASTを記録した畠山俊樹(越谷アルファーズ)や4試合連続2桁得点中の平尾充庸(茨城ロボッツ)といった選手も(B.LEAGUE#LIVE2021上ではそこまで評価されてはいないため)FA可能な目玉選手として紹介し来週に備えたい。