リバウンドを制して第1クォーターで2桁リードを奪う
3連勝を狙う三遠ネオフェニックスと6にまで伸びた連敗から脱出したい横浜ビー・コルセアーズによるGAME1は、79-68で横浜が勝利した。
第1クォーターから横浜がインサイドを支配して主導権を握る。シュートタッチに両者の差はほとんどなかったが、レジナルド・ベクトンが第1クォーターだけで4本のオフェンスリバウンドを奪うと、横浜がセカンドチャンスポイントを7-0と圧倒する。インサイドだけでなく、ベンチから出場した河村勇輝がスピードを生かしたプレーでオフェンスを活性化させ、このクォーターは得点こそないが、わずか3分43秒の出場で3リバウンド2アシストでチームに貢献。さらに横浜は固いディフェンスで三遠をペイント内に簡単には入れさせず、第1クォーターを21-12と圧倒した。
第1クォーターではアウトサイドでも横浜のタフな守備に苦戦して得点が伸びなかった三遠だが、第2クォーターになるとボールと人が連動して動き始め山内盛久が2本の3ポイントシュートを成功させて点差を縮めていく。また、松脇圭志も身体を張ったディフェンスに難しいシュートを決めてチームに勢いを与え、第2クォーター中盤には2点差まで追い上げた。
しかし、ともにディフェンスリバウンドから速いバスケットを展開する中で、横浜は森川正明がミドルに3ポイントシュートと確実にシュートを沈めてリードを広げる。さらに、ベンチから戻ってきたベクトンが再びリバウンドを制してチームに勢いを与え、横浜が35-28とリードして試合を折り返した。
後半に入ると三遠がディフェンスのギアを上げる。ガード陣にトラップを仕掛けては、インサイドでもダブルチームで簡単にシュートを打たせない。また、松脇がスティールから3ポイントシュートに繋いで3点差にまで詰め寄った。
しかし、横浜は三遠にペースをつかませなかった。須藤昂矢が難しいレイアップをねじ込むと、ベクトンもリバウンド争いでフリースローを獲得してリードを広げる。さらに、第3クォーター中盤からコートに入った河村とキング開によるホットラインが炸裂する。河村はスピードを生かしたドライブで得点を決めるだけでなく、ディフェンスを引き寄せてキングの3ポイントシュートをお膳立てすると、そこから3本続けて河村とキングによるツーメンゲームで得点を挙げていった。
河村「プロとしての在り方をゼロから教えてくださった感謝しかないチーム」
最終クォーターに入っても河村とキングによるホットラインから得点を重ねる。特に河村は緩急をつけたドライブでディフェンスをかき乱しては、チームメートの得点をアシストしていく。どうにか河村を止めたい三遠は、後半だけで田渡凌、津山尚大、杉浦佑成、津屋一球、山内といろいろな選手をマッチアップさせてみるも効果は出ず。横浜は最後まで2桁前後のリードを守り抜いて、最終スコア79-68で勝利した。
この試合で横浜はベクトンが22得点13リバウンド2スティール2ブロックと攻守に貢献し、キングは16分49秒の出場でフィールドゴール6本すべて成功の13得点を挙げた。また、チームとしてもリバウンドで47-34と上回った。
そして、河村は12得点10アシストのダブル・ダブルに加えて、5リバウンド1スティール1ブロックを記録し連敗脱出に貢献。河村は「ここ最近は連敗続きで、どうにかチームとしてもこの連敗を引きずることなく、まずは1勝しようとして臨みました。それが結果に繋がって良かったです」と、2月6日以来となる勝利に安堵した。
また、この三遠は河村にとって初めてBリーグの舞台を踏んだチームでもある。河村は言う。「高校生の時にプロとしてやらせてもらった初めてのチームで、何も分からなかった自分にプロとしての在り方をゼロから教えてくださった感謝しかないチームです。大学や横浜での2シーズンを含めて、少しでも成長した姿を三遠の選手やスタッフ、ブースターの皆さんにお見せできればという一心でプレーしました」
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