開幕直前、小野龍猛の秘めた思い「運営が日本一でも、チームが日本一じゃないと」

2018/10/04
Bリーグ&国内
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小野龍猛

文=丸山素行 写真=バスケット・カウント編集部、野口岳彦、鈴木栄一

注目の先出し開幕に向け「平常心は保っています」

3年目を迎えるBリーグ、B1は今夜行われる千葉ジェッツvs川崎ブレイブサンダースの一戦で開幕を迎える。昨日の前日練習を終えた千葉ジェッツの小野龍猛は、「僕の性格上、緊張することはそこまでないので、緊張よりワクワクのが強いです。全くないと言ったらおかしいですけど、平常心は保っています」と気負いは見られなかった。

それでもシーズンのオープニングゲームを戦うことの意味は感じ取っており、「名誉なことだと思いますし、良い勝負をしなきゃいけない」と表情を引き締めた。

主力メンバーの慰留に成功した千葉は、外国籍選手2名を入れ替え、田口成浩を獲得するなど戦力アップに成功した。だがアーリーカップ関東大会では3位、マカオで行われた『テリフィック12』ではグループリーグ敗退となった。飛躍を遂げた昨シーズンは、アーリーカップ関東大会で準優勝、『サマースーパー8』では優勝と、開幕前からその強さが際立っていた。単純な比較はできないが、昨シーズンよりもチーム力が低下したのではと懐疑的にもなる。

だが小野はそうした考えを理解しつつも、同意はしない。「大丈夫か? と見ている人は多いと思います。でも自分たちはこの夏にやってきたことに自信を持っていますし、やってきたことをやらなければ勝てないと理解できました。個人的には充実した夏を過ごせたと思っています。結果はふたを開けてみないと分からないですが、今年のほうが充実していると感じますね」

小野龍猛

フロントをライバル視「僕たちも負けられない」

小野は2013-14シーズンにトヨタ自動車アルバルク(現アルバルク東京)から千葉へ移籍した。そしてプレータイムは各段に伸び、チームの中心選手へと成長した。「在籍が一番長くなってきた」と言うように、生え抜きの石井講祐と同じく、千葉で6度目の開幕を迎える。

小野が移籍してきた当初は、現在のように観客動員数1位の強豪クラブという立場ではなかった。ここ数年で人気、実力ともに急成長を遂げたジェッツを見続けてきた小野は言う。「一昨年もすごい成長したと思うんですけど、去年のほうがさらにチームとして成長できたと思います。チーム側も運営側もどんどん成長しました。逆に言うと、運営側のほうが先行した部分もあるので、僕たちも負けられないと思います」

Bリーグが開幕し、2年連続でチャンピオンシップに出場し、昨シーズンは準優勝という好成績を収めた。それでも小野は「運営が日本一でも、チームが日本一じゃないと」と、2年連続で観客動員数1位を記録するクラブへと押し上げた、フロント陣の尽力に追いつきたいと語る。

ファンの後押しを誰よりも感じ、フロントの努力を誰よりも見てきた小野だからこその言葉だった。そして小野はホームで開幕を迎えることの意義をこう力説する。「昨シーズンのチャンピオンシップも、ホームじゃなかったら勝てたかなって思います。アウェーで臨んだ1年目のブレックスアリーナは覚えてます。苦い思い出ではないですけど、ホームコートアドバンテージってあるんだなっていうのを痛感させれられたので」

小野龍猛

「強いチームに勝てれば良いスタートが切れます」

小野が挙げた栃木の話は、Bリーグ初年度のチャンピオンシップ準々決勝第2戦のことだ、第1クォーターを終えた時点で20点のリードを奪った千葉だったが、黄色く染まった敵地の雰囲気に飲み込まれ、逆転負けを喫しシーズンが終了した。

こうした経験を経て、千葉は選手、フロントともに右肩上がりに成長し続けている。「コーチがやりたいことをやらなければウチは勝てないと思っているので、それをしっかり遂行できるまで成長していきたいです。強いチームに勝てば良いスタートが切れますし」と小野は静かな闘志を心に秘め、開幕の時を迎える。