クリスチャン・ウッド

「僕たちはこの試合を肝に銘じて、土台にしなければならない」

現地3月6日、西カンファレンス最下位のロケッツが西カンファレンス上位を走るグリズリーズを123-112で撃破し、12まで伸びた連敗から脱出した。

前半からクリスチャン・ウッドがフィールドゴール8本中6本成功の20得点を挙げ、ジェイレン・グリーンも10得点と続いたが、スティーブン・アダムズに15得点7リバウンド、ジャ・モラントに10得点4アシスト、他にもタイアス・ジョーンズに9得点など出場した全選手に得点を許したこともあり、52-62とロケッツが追いかける展開で試合を折り返した。

それでも後半になると、ロケッツは第3クォーターだけで19得点を挙げたケビン・ポーターJr.を中心に反撃を開始する。オフボールでの動きが減ったグリズリーズに対して、ロケッツはトランジションバスケで素早く攻めに転じ、ポーターJr.がドライブに3ポイントシュートと得点を量産。開始約4分で1点差に詰め寄り、その後、拮抗状態は続き同点で最終クォーターを迎えたが、試合の流れは10点差を追いついたロケッツにあった。

ロケッツはクリスチャン・ウッドとルーキーのアルペラン・シェングンを中心にグリズリーズのペイントアタックを阻止。オフェンスではギャリソン・マシューズとエリック・ゴードンの連続3ポイントシュートで第4クォーター冒頭でグリズリーズを突き放すと、ここで得たリードを最後まで守り切って勝利を収めた。

グリズリーズはベインが28得点、アダムズが23得点12リバウンド、モラントが22得点6アシストを挙げたが勝利には至らなかった。指揮官のタイラー・ジェンキンスは「彼らは素晴らしいプレーをしたのに、ウチは酷かった」と言い、ロケッツを称えた。「彼らは試合中ずっと素晴らしいプレーをしていた。前半はウッド、そして後半はポーターJr.にグリーンがチームを引っ張っていた。彼らは組織として良いプレーができていたよ」

こう語ったジェンキンスは「私たちは緊迫感を持てていなかった」と後半の戦いぶりを反省した。「前半の10点リードは、あってないようなものだった。ロケッツが嵐のような追い上げを見せたのに対し、私たちはペースを落としてしまった」

一方、勝利したロケッツの指揮官スティーブン・サイラスは「負けるのにうんざりしているのが、パフォーマンスに現れていた。特に後半は良かった。それに今日のクリスチャン・ウッドは、私が見てきた中で最高のゲームをしていたよ」と振り返った。

試合を通じて28得点13リバウンド2ブロックを挙げたウッドも「正直言って、今までで一番良いプレーができたと思う。この試合では僕たち全員が素晴らしいプレーをした」と振り返った。ウッドが言うようにロケッツは、ポーターJr.がゲームハイの29得点、グリーンも24得点を挙げ、出場した9選手のうち5選手が2桁得点を記録した。

ウッドは言う。「いい意味で恐ろしい光景だよ。ただ、僕たちはこの試合を肝に銘じて、土台にしなければならない。この努力、このエネルギーをこれからも出していく必要がある」