FE名古屋と代表ではプレースタイルが変化、Window1は「良い経験となりました」
今日と明日、バスケ日本代表はワールドカップ予選のWindow2を戦う。前回の中国戦ほど大きな差ではないが、対戦相手のチャイニーズ・タイペイ、オーストラリアに対し、日本代表はサイズで劣っているのが現状だ。この体格の不利を機動力で補い、トランジションに持ち込むのが日本の目指す戦いとなるが、そのためにもゴール下でいかに身体を張ってディフェンスリバウンドを取り、トランジションの機会を増やせるかが大きな鍵となる。
このゴール下の肉弾戦で要として期待されるが、帰化選手のルーク・エヴァンスだ。帰化枠にはニック・ファジーカス、ギャビン・エドワーズ 、ライアン・ロシターとB1の強豪で中心選手を務める選手たちもいるが、今回もWindow1に続いてエヴァンスが選出された。彼にとって、ここで結果を残すことができれば代表定着に向けて大きく前進できる千載一遇のチャンスとなる。
ビッグマンでもアウトサイドシュートを積極的に打つことを求めるスモールバスケットが指揮官トム・ホーバスの基本戦術であり、エヴァンスも所属するファイティングイーグルス名古屋と代表ではプレースタイルが異なる。FE名古屋での彼が放った3ポイントシュートは、ここまで27試合出場で28本のみ。しかし、中国と対戦したWindow1での2試合では10本も放っている。
この変化への対応について、エヴァンスは自信を深めている。「前回の選出からコーチのやりたいことが分かってきました。前回に比べてかなり自信を持って臨めています」
また、中国戦でBリーグとは違う国際試合の笛など、様々なことを経験できたことも大きかったと続ける。「中国戦は僕にとっては初めての国際大会で、いろいろと学びました、Bリーグと比べてフィジカルが強く、そのあたりは良い経験となりました。また、一番大きかったのは中国戦を通して、どういうプレーだったらファウルを吹かれずに済むか分かったことです」
まずは今日のチャイニーズ・タイペイ戦、相手の帰化選手はウィリアム・アーティノで、オーストラリア戦でも16得点に加え、4つのオフェンスリバウンドと存在感を見せた211cmのビッグマンだ。もちろんチームで守ることは大切だが、まずは「Bリーグに戻ってから、かなりフィジカルなプレーをするように心がけました」と語るエヴァンス個人のタフな守備にも期待したい。
このディフェンスでしっかり耐えることができれば、機動力では上回るエヴァンスが、アーティノに対してもアドバテンテージを得られるはずだ。ホーバスの求めるストレッチのビッグマンとして、エヴァンスがどこまで期待に応えるプレーを見せることができるのか。それは試合の行方にも大きな影響を及ぼす。