クリス・ポール

レギュラーシーズンの最後か、プレーオフ『ぶっつけ本番』の復帰に

48勝10敗と東西カンファレンスを通じてぶっちぎりの首位を走るサンズには、シーズン後半戦も死角がないものと思われていた。だが、昨日までそうだったことが明日もそうだとは限らない。司令塔のクリス・ポールは前半戦ラストゲームとなるロケッツ戦でケガをしていた。ケガした際に冒涜的な言葉を使ってテクニカルファウルを取られ、その後に審判と接触して2つ目のテクニカルで退場処分となっていたが、そのフラストレーションには理由があった。診断の結果は右手親指の剥離骨折。オールスターゲームでは右手にサポーターを着け、左手だけでわずかな時間だけプレーしているが、サンズでは6週間から8週間の戦線離脱となる。

ポールはここまで14.9得点、10.7アシストを記録。数字以上にゲームをコントロールする能力、特にクラッチタイムの勝負強さが際立っており、サンズの強さを支える最重要人物だ。これから6週間後となれば4月3日。ここで復帰できたとしてもレギュラーシーズンのラスト5試合を残すのみとなる。8週間後となれば4月17日で、すでにプレーイン・トーナメントが終わり、プレーオフが始まるタイミングだ。この場合は2カ月のブランクを抱えて、ぶっつけ本番でプレーオフを戦うことになる。

クリス・ポール抜きのサンズが第1シードを守れるのか、という見方もある。司令塔にしてチームリーダーである彼抜きで、ある程度は勝率を落とすのは避けられない。2位のウォリアーズとは6.5ゲーム差、3位グリズリーズとは8ゲーム差と独走状態ではあるが、残るメンバーで西カンファレンス首位をキープできるかは、シーズン後半戦の一つの見どころとなりそうだ。

その一方で、ポールのケガがこの時期だったのは不幸中の幸いという見方もできる。昨シーズンのプレーオフでは、ファーストラウンドのレイカーズ戦の第1戦でレブロン・ジェームズと交錯してポールは肩を痛めた。この時も先行きが危ぶまれたが、万全のコンディションではなかったにもかかわらず、彼はチームをNBAファイナルまで導いている。

クリス・ポールほどの経験があれば、試合勘の問題は克服できるはず。ポール抜きのシーズン後半戦でチームが新たな成長を見せ、またプレーオフで復帰するポールが100%のパフォーマンスを見せてくれることに期待したい。