レジー・ジャクソン

トレイルブレイザーズは『解体』までは行かずとも来シーズンに仕切り直し?

現地2月3日、クリッパーズはラスト1分3秒から6度のリードチェンジを繰り返すレイカーズとの死闘を制した。残り12秒からの攻めで決勝点を挙げたのはレジー・ジャクソン。スクリーンを要求してラッセル・ウェストブルックから若いオースティン・リーブスへと自分のマークを入れ替えると、スピンムーブからブロックショットのタイミングをかわすシュートをねじ込んで111-110と逆転。ラスト4秒でもあきらめないレイカーズは、アンソニー・デイビスがリムの内側に当てる惜しいシュートを放ったが、決まらずに試合終了のブザーを迎えた。

ヘッドコーチのタロン・ルーは、最後まであきらめずに戦い抜いた選手たちを、こんな言葉で称えている。「カワイ(レナード)が恐らく今シーズンには復帰できず、PG(ポール・ジョージ)のコンディションも良くない今、このチームが提供できる本当の喜びがどれだけのものかは正直分からない。だが、選手たちは毎晩戦い続けている」

25得点8リバウンド6アシストを記録、殊勲の決勝点も挙げたジャクソンは「お金を払って見に来たファンに『来て良かった』と思ってもらいたかった。その一心でプレーしていた」と語る。「自分たちのプレー、試合へのアプローチには自信がある。だからどんな状況に追い込まれても動じないんだ」

そのクリッパーズがトレイルブレイザーズとのトレードを成立させたと『ESPN』が報じている。エリック・ブレッドソー、ジャスティス・ウィンズロウ、キーオン・ジョンソンと2025年の2巡目指名権がブレイザーズに、ノーマン・パウエルとロバート・コビントンがクリッパーズに行く。

ブレイザーズにとっては、高年俸かつ5年の長期契約を結んだパウエルを手放すことで、今後の動きが取りやすくなった。それと同時に21勝31敗で西カンファレンス10位、エースのデイミアン・リラードが長く抱えた腹部のケガの手術に踏み切って欠場中。リラードはブレイザーズの忠誠を新たに誓っており、今回のトレードがそのままチーム解体を意味するものではないにせよ、今シーズンは長年無理を続けてきたリラードを休養させ、彼の穴を埋めているアンファニー・サイモンズのような若い選手のプレータイムを増やして来シーズンからの仕切り直しを狙う可能性が高い。

一方のクリッパーズは、今シーズン終盤にも実現する可能性のあったレナードの復帰をあきらめ、それでいて今シーズンをまだあきらめずにプレーオフを目指す補強をした。パウエルはディフェンスで貢献できる選手であり、幅広いシュートレンジを持つ。カワイとジョージ抜きのチームを精神的に引っ張っているポイントガードのレジー・ジャクソンをサポートできる選手だ。

トレードデッドラインの2月10日まで、両チームにはさらなる動きがありそうだ。