ヤニス・アデトクンボ

東カンファレンス上位の激突、バックスはホームの利を生かす

現地1月21日に行われたブルズvsバックスの一戦は、ヤニス・アデトクンボが30得点12リバウンド、クリス・ミドルトンが16得点10リバウンド6アシスト、ボビー・ポーティスが12得点13リバウンドを記録し、バックスが94-90で勝利した。

互いに今シーズンワーストとなる3ポイントシュート成功率(バックスは19.4%、ブルズは18.4%)を記録し、フィールドゴール成功率も40%を下回った(バックスは38.6%、ブルズは36.5%)。ともに得点が伸びない我慢比べの展開で、ホームアドバンテージが効いた。第4クォーター残り7分を切ったところでオフェンスリバウンドをもぎ取ったボビー・ポーティスがディフェンスの密集地帯にもかかわらず強引にダンクを狙う。シュートは外れたが、強烈なコンタクトにも負けずにフリースローを獲得したポーティスがスタンドに向かって吠えると、アリーナの盛り上がりは最高潮に達した。

大きなリードではなかったが、ここでブルズを一押ししたバックスがその後は主導権を譲らず、接戦をモノにした。アデトクンボは「勝ちは勝ち」と内容より結果を重視。「正しいプレーができていたし、今日は良い形を作れていた」と続けた。

東カンファレンスの上位同士の対戦ということもあって白熱した戦いとなったが、第3クォーターには危険な接触プレーも見られた。ブルズのアレックス・カルーソが速攻からレイアップを狙った際、ブロックを試みたバックスのグレイソン・アレンに空中ではたき落されるような形になってしまい、カルーソはコートに叩きつけられた。

審判はアレンに一発退場となるフレイグラントファウル2を宣告した。空中で体勢を崩して右手首からコートに激突したカルーソはしばらく動けなかったものの大事にはいたらず。それでも試合後には両チームがこのプレーに言及し、後味の悪い結果になった。

ブルズを率いる指揮官のビリー・ドノバンは「アレックスのキャリアが終わっていても不思議ではなかった。アレンはこれまでも危険なプレーをしてきた過去がある。非常に危険なプレーで、リーグには厳しく対応してもらいたい」とアレンを強く非難した。

一方、バックス指揮官のマイク・ブーデンホルザーは「グレイソンはブロックしようとしたのであって、悪質な行為をしたわけではない」とアレンを擁護している。「難しい判定だったと思うし、審判はフレイグラントファウル2をコールした。判定に異論を唱えるつもりはない。ギリギリのラインだった」