後半に苦戦し、主力のプレータイムが伸びる展開に
バスケットボール女子日本代表がポルトガル代表を迎えて3試合を戦う『三井不動産カップ2021』。最終戦となった本日、日本代表はポルトガルの勝利への執念に苦戦したが、最後まで崩れずに67-58で勝利。3連勝で国際強化試合を締めくくった。
先発は町田瑠唯、三好南穂、赤穂ひまわり、長岡萌映子、髙田真希の5人。試合開始早々、2試合連続でチームハイの得点を挙げている三好がトランジションから3ポイントシュートを成功させる。好調を維持する三好は3ポイントシュートを警戒する相手の裏をかき、ペイントアタックから髙田のバスケット・カウントをお膳立てした。町田はスピードでディフェンスをひっかきまわし、高速トランジションのリズムを作り出す。赤穂がドライブでスコアし、町田も3ポイントシュートを沈め、開始5分弱で先発全員が得点した日本が14-2と最高のスタートを切った。
その後、オコエ桃仁花や林咲希が3ポイントシュートを沈め、馬瓜エブリンがフィジカルを生かしたバスケット・カウントを誘発するなど、ベンチメンバーもそれぞれの特長を生かし、リードを保ったまま前半を終えた。
15点リードで迎えた後半、ディフェンスを崩して良いシュートを放つも、これが決まらずに突き放すチャンスを逸する。すると、オフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントやゴール下での失点がかさみ、徐々にポルトガルのペースとなり、第3クォーター終盤には7点差まで迫られた。
残り2分を切った場面で日本はメンバーを主力に戻した。トライアウトという側面を持つため、第2戦までと同様に次々と選手を入れ替えて様々な可能性を試していたが、ポルトガルの激しい前線からのプレッシャーディフェンスに手を焼いたことで、それをする余裕がなくなった。
それでも、主力に戻した日本は連携が機能したことでこのリードを保ち続ける。髙田のドライブから赤穂の合わせ、バックドアからのバックシュートなど、個での打開ではなく、連動したチームオフェンスで得点を積み重ねた。ゲームハイの19得点を許したマリア・クヘヤのアウトサイドシュートを止められず突き放すには至らなかったが、最後まで3ポゼッション以上のリードを保ち、地力の高さを見せつけた。
ただ一人プレータイムが30分を超えた赤穂は12得点12リバウンドのダブル・ダブルを記録。大黒柱の髙田は終盤に貴重な3ポイントシュートを沈めてチームハイの16得点を記録した。また、長岡が15得点、町田が7得点9アシストを記録と、プレータイムが偏った4人が主力としての存在感を示した。なお、MVPには第1戦と第2戦でチームハイの得点を挙げた三好が選出されている。