勝負を決める局面でのクラッチショット成功率は75%
今シーズンは開幕から絶好調で、MVP候補に躍り出たバックスのヤニス・アデトクンボ。『シーズンを通して最も成長した選手』に贈られるMIP賞を受賞してからまだ1年が経たないが、23歳にしてエースの風格も備えつつある。
エースに求められるのは、単なるスタッツではなく、勝負どころで結果を出してチームに勝利をもたらせるかどうか。勝負強さを表すスタッツである『クラッチショット』を見てみると、今シーズンのアデトクンボがいかにバックスの勝利に貢献しているかが分かる。
『クラッチショット』とは、第4クォーター残り5分を切り、両チームが5点差以内で拮抗した場面、またはオーバータイムで決めるシュートのことで、今シーズンのアデトクンボは、『クラッチショット』が適用される条件かつチームが勝利を収めた14試合で、20本中15本の『クラッチショット』を成功させている。成功数のリーグトップはセルティックスのカイリー・アービング(56本中32本成功、成功率57%)だが、成功率を見てみると、アデトクンボの75%は他を圧倒している。
強豪、優勝候補と呼ばれるチームには、勝負どころで相手チームから執拗にマークされてもチームを勝利に導くプレーを決めるエースが欠かせない。アービングしかり、キャバリアーズのレブロン・ジェームズしかり、ウォリアーズのステフィン・カリーしかり、ここ一番の勝負どころでは相手が対策してくるのを承知の上で、エースにボールを託して勝負に出る。
相手も最大限の注意を払って対応してくるのだから、決めるのは簡単ではない。それでも決めるのがエースの仕事で、この壁を乗り越えて初めて『ただのグッドプレーヤー』から先の存在になることができる。
バックスは現在21勝17敗で東カンファレンス6位。プレーオフ進出を射程圏内にとらえている。だが、欲を言えばさらに勝ち星を増やし、プレーオフでホームコート・アドバンテージが得られるトップ4に浮上したい。そのためにはアデトクンボがエースとしての期待に応えることが必要だ。後半戦もアデトクンボの『クラッチショット』が冴え渡れば、バックスはもう1段階上のレベルのチームに成長できるし、MVPレースも盛り上がるに違いない。
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— Milwaukee Bucks (@Bucks) 2018年1月7日