ドック・リバース「どの若手も今日の彼を手本にすべき」
クリッパーズは、2月28日にステイプルズ・センターで行われたナゲッツ戦に132-103で勝利した。
この試合で最も称賛されたのは、24得点を記録したポール・ジョージでも、ベンチからダブル・ダブル(18得点10リバウンド)を記録したモントレズ・ハレルでも、カワイ・レナードでもなく、無得点だったパトリック・ベバリーだ。
ベバリーは21分18秒プレーし、0得点3リバウンド4アシストを記録。スタッツには表れていないが指揮官のドック・リバースは「彼は生粋の勝者」と、ベバリーを称えた。
「彼以上にこの勝利を喜んでいた選手がいたかな? どの若手も今日の彼を手本にすべき。彼はスタッツ云々ではなく、チームが良いバスケットができたことに満足していた。それに0点でもプレーを決めていたしね。チームには、彼のような選手が必要なんだ。ウチに彼がいてくれて本当に助かっている」
ベバリーを絶賛しているのは、リバースだけではない。ダブルエースのレナードとジョージも、声を揃えてベバリーの献身的なプレーに賛辞を贈った。
「パットの笑顔を見ていると、まるで40得点でも決めたように見える。それだけ楽しくプレーしているんだ。それが大事なこと。パットには脱帽させられる」とジョージが言えば、レナードもこう続けた。「バスケットボールは、得点だけがすべてではない。ディフェンスも大事だし、チームメートとのコミュニケーションも重要。ベンチで鼓舞することもね。彼はそういう役割を担っているし、勝ちたいんだよ」
新加入のマーカス・モリスも「ロケッツ時代にチームメートだった時と変わらない。大事なのはチームの勝利で、素晴らしいチームメートになることが重要なんだ。彼はディフェンシブ・ファーストチームに選ばれるべき選手だよ」と、称えた。
クリッパーズには、レナード、ジョージ、ハレル、ルー・ウィリアムズら優秀なスコアラーが多く、ベバリーはチーム内での役割を理解している。球団もその姿勢、影響力を高く評価したからこそ、昨年の夏に3年4000万ドル(約43億円)もの高額契約で再契約した。
またアディダスも、昨年の9月にベバリーとのシューズ契約延長を決め、複数年の契約を新たに結んでいる。同じブランドでシグネチャーシューズを持つデイミアン・リラード、ジェームズ・ハーデン、デリック・ローズらとはタイプが異なるが、実力とスター性があるからこそ、エンドースメント契約を手にできているのだ。
今シーズンの優勝候補と見られているクリッパーズには、勝利のために必要なプレーを精一杯やってくれるベバリーが必要だ。