県立広島皆実

「気持ちの面で相手が一枚上をいっていた」

ウインターカップ2日目、注目の一戦となったのが実力伯仲のチーム同士、県立広島皆実(広島)vs船橋市立船橋(千葉)だ。

試合は序盤からお互いに走るバスケットを展開。しかしリバウンドをきっかけに市立船橋が主導権を握り、第1クォーターを27-18とリードする。その後は点の取り合いが続くが、一度開いた点差は縮まることなく、93-72で市立船橋が快勝。広島皆実は初戦敗退となった。

広島皆実の三谷桂司朗は38得点20リバウンドと圧倒的なスタッツを残した。何人に囲まれても果敢なアタックを見せ、インサイドだけでなくミドルレンジでもフリーになるとすかさずシュートを放ち、高確率で決めた。そんなエースの活躍に鼓舞されたチームは、最後の1秒まであきらめずに全力プレーを貫いたが、勝利には届かず。

「1年生の時は先輩方の助けがあって夏でベスト8の経験ができましたが、2年生は代表活動を優先してウインターカップでも初戦敗退で悔しい1年間でした。3年生になって全国ベスト4を目標に頑張っていましたが、インターハイでベスト8に終わって、冬は必ず行こうとチームで頑張ってここまで来ました。市船を想定して良い準備はしていましたが、リバウンドやルーズボールという気持ちの面で相手が一枚上を行きました」

悔しさを隠せない三谷だが、同時に「自分も最後は力を出し切れたと思います」とも語る。最後にやり切った感触を持ってこの舞台を去ることができる選手は決して多くないが、彼はその一人となった。この大会が終われば、広島ドラゴンフライズに特別指定選手として加わることが発表されている。次のステージに足を踏み入れる三谷の、さらなる成長と活躍に期待したい。