紆余曲折のキャリアも平均12.6得点という結果に自信
2008年のドラフト全体2位でヒートから指名されたマイケル・ビーズリーは、NBAで9年の経験を持つ大ベテランになった。
カンザス州立大学時代に高い評価を得たものの、NBAでのキャリアをスタートさせた後は素行問題が話題となることが多く、9年間でヒート、ティンバーウルブズ、サンズ、ロケッツ、バックスを渡り歩いた。ウルブズ時代の2010-11シーズンを最後にシックスマンとして起用されることが多くなっているビーズリーだが、現在もスコアラーとしての矜持は持ったままだ。
今夏、ニックスを新天地に選んだビーズリーは、『New York Times』とのインタビューで、自らを「点取り屋」と表現し、意気込みを語った。
「大学時代のようなプレーをチームにもたらすつもり。俺に必要なのはチャンスだけなんだ。NBAでの9年間を見てもらいたい。ほぼ1分間に1点取っている計算になる。俺はずっと点取り屋さ。この9年間、誰も俺を止められなかった。自分がボールを持てばディフェンダーは恐れをなした。選手としての自分を認めてもらえないことにうんざりしている。そういう時期を迎えたと思っている」
確かに、NBAキャリア9年で平均12.6得点という数字は立派だ。何かとトラブル続きで低迷するニックスだが、ビーズリーはここで評価を取り戻し、キャリアを立て直したいと考えている。
「これまでは物静かで、あまり自己主張するタイプではなかったけど、俺は尊敬を勝ち取りたいんだ。この9年間、俺はいつでもチームが欲しい時に得点を決める点取り屋であり続けた。どういう状況だろうと、誰が目の前に立ちはだかろうとね」
新天地に選んだニューヨークのファン、そしてニックスファンは、米国内でも熱狂的で、最も厳しい見方をする存在だ。それだけに、自らを『点取り屋』と表現したビーズリーへの評価も自然と厳しくなる。ニックスでかつての姿を取り戻せれば、ビーズリーはNBAを代表する点取り屋として評価され、尊敬を勝ち取ることもできるはずだ。