リビングストンを筆頭に控えメンバーの活躍が明暗を分ける
スプラッシュブラザーズがチームを牽引し、苦しみながらも西カンファレンスを勝ち抜いてきた前年度王者のウォリアーズ。対して、ビッグ3を中心に危なげなく東カンファレンスを勝ち抜いてきたキャバリアーズ。今年のNBAファイナルは東西の1位同士、そして2年連続同じ顔合わせでの戦いとなった。
その初戦、ウォリアーズはホームコートアドバンテージを最大限に生かし、キャバリアーズを迎え撃つ。どちらも譲らぬ展開を見せ、ウォリアーズの4点リードで迎えた第2クォーター。前年度チャンピオンがバランスの取れた全員攻撃でキャバリアーズを突き離した。
ベンチから登場したショーン・リビングストンとリアンドロ・バルボウサがリズムを作り、クレイ・トンプソンのシュートが決まり最大14点のリードを奪う。しかし、キャバリアーズはビッグ3を中心に反撃し、52-43のスコアで前半を終えた。
第3クォーターに入ると、形勢はキャバリアーズに傾く。ウォリアーズは激しいディフェンスに押されシュート精度が落ち、得点を伸ばせない。さらにはトリスタン・トンプソンやケビン・ラブにオフェンスリバウンドを奪われ、セカンドチャンスポイントを与えてしまう。残り4分を切ったところで、ラブにシュートを決められついに逆転を許す。
ここから一進一退の攻防が続くが、第3クォーター残り26秒にアンドレ・イグダーラが3ポイントシュートを沈め、74-68とウォリアーズのリードで最終クォーターへ。
一時は逆転を許したウォリアーズだが、控えメンバーが第4クォーターの出だしを最高の形で飾る。機動力を押し出して持ち前の堅守を取り戻すと、イグダーラ、バルボウサ、リビングストンが連続で得点を重ねて、開始3分で10-2のランを決める。これで優位に立ったウォリアーズは、残り6分にファストブレイクからイグダーラのダンクが決まり点差を20へと広げた。
キャバリアーズはJR・スミス、レブロンが続けて3ポイントシュートを沈め追いすがるが、反撃もここまで。第4クォーターを良い形で走ったウォリアーズが104-89で1勝目を挙げた。
リビングストンがチームトップの20得点をマーク。バルボウサ、イグダーラも2桁得点を挙げ、ベンチメンバーだけで45得点を叩き出した。スプラッシュブラザーズは2人で20得点と揮わなかったが、それをチーム全員の力で補った形だ。
キャバリアーズはカイリー・アービングが両チームトップの26得点、レブロンが23得点、ラブが17得点とビッグ3で66得点と力を発揮。しかし、周りの選手の得点が伸びず、三人に依存してしまい第1戦を落とすこととなった。
控えの選手が先発メンバーにひけをとらないパフォーマンスを見せ、スプラッシュブラザーズの調子が今一つでも総合力の高さを証明したウォリアーズ。2年連続チャンピオンへ向け一歩前進となった。