山﨑一渉

「渡米する前よりも強い覚悟で帰ってきました」

男子日本代表はディベロップメントキャンプとアジア競技大会の選手選考を目的とした、第1次強化合宿を実施。多くの若手選手が参加しているがA代表の経験を持つ選手もいる。そのうちの一人が山﨑一渉だ。

山﨑は昨年の7月に行われた国際強化試合のオランダ戦でA代表デビューを果たした。しかし、『アジアカップ2025』の最終ロスターには入れず、悔しい思いをした。そして、その経験が彼を大きく成長させた。

「(A代表の)合宿が初めてで分からないことも多かったですが、そこでしっかり経験できてためになったことが多かったです。去年はA代表として遠征に行ったり、そこから大学で良いシーズンが送れたと思います」

自身で言うように、去年は代表の雰囲気を学ぶ立場だった。だが今年は違う。今回のキャンプには19歳から28歳の選手が集まっており、22歳の山﨑は中堅に位置する。だからこそ、これまでと違った覚悟を持ってキャンプに参加している。「まだ若いですけど、もうすぐ23歳になるので。こういうディベロップメントキャンプだと真ん中に近づいてきています。お客さんではもちろんないですし、経験があるほうのメンバーだと思うので、自覚を持ってやっていきたいです」

「U19の世界大会に行かさせてもらった時もそうですが、日の丸を背負って戦うということはどのレベルでもすごく光栄なことです。(代表に)呼んでもらえることを当たり前だと思わないですし、A代表だったり、アジア競技大会の舞台で、しっかり日の丸を背負って戦えるような選手になっていきたいと思います」

若手有望株から、チームを引っ張る側へ。役割は変わったが自身がやるべきことは変わらず「自分の強みをどんどん出していければ」と言う。「3ポイント以外にも、この身長で外から攻められるところが自分の強みです。自分のシュートを生かすような使われ方になると思いますが、4番か3番でもやっていくような感じです。スペーシングは自分が成長しないといけないところでもあるので楽しみです」

仙台大学附属明成時代にウインターカップで優勝。その後渡米し、22歳でA代表デビューと順調なバスケ人生を歩んできたように映るが、2023年には右膝の前十字靭帯断裂の重傷を負った。それでもリハビリを乗り越えて精神的にも強くなり、以前よりもすごみが増した。サンロッカーズ渋谷からドラフト1巡目1位指名を受け、Bプレミアが始まるタイミングで日本に戻ってきた山﨑は「渡米する前よりも強い覚悟で帰ってきました」と語る。

「もう1年アメリカに残る選択肢もあった中、自分が一番成長できる環境を考えました。Bリーグのようなレベルが高い環境で、しっかりプレータイムを勝ち取って経験を積みながら成長していく。簡単ではないことは分かっていますが、目の前のことに全力で取り組むことで見えてくるモノもあります。そこで見えてきたモノにどんどん挑戦して、今自分がなれる最高の状態のバスケットボール選手になりたいです」

代表で得た経験やアメリカでの挑戦などすべてを糧にし、山﨑は代表定着を目指す。Bプレミアでのプレーも含め、新たなステージへと進んだ。