シェイ・ギルジャス・アレクサンダー

「自分がこの街にいない世界を想像できない」

現地1月8日、サンダーとキャバリアーズによる東西カンファレンスの首位対決が行われ、キャバリアーズが129-122で激闘を制した。

両チームともここまで勝率8割以上と圧倒的な強さを誇っている。キャブズにはドノバン・ミッチェル、サンダーにはシェイ・ギルジャス・アレクサンダーと実績十分なエースがいるが、個の打開力に大きく依存しない質の高いチームバスケットボールを展開しており、主力に若手が多いことなど様々な共通点がある。

そしてキャブズはクリーブランド、サンダーはオクラホマシティとNBAでも有数のスモールマーケットチームである点でも共通している。ロサンゼルスやニューヨーク、シカゴといったビッグマーケットのチームはメディアに扱われる機会が多く、それは選手のブランド価値の向上しやすい。スポンサー契約の部分で、同じ実力なら大都市のチームに在籍する選手の方が大型契約を獲得しやすいのは紛れもない事実だ。

これまでキャブズではレブロン・ジェームズにカイリー・アービング、サンダーもケビン・デュラント、ラッセル・ウェストブルック、ジェームズ・ハーデンなど複数のスター選手が去っていった歴史がある。

こういった背景がある中、この試合の終了後に記者から「マーケットの規模はスター選手にとって問題となるのか」と質問されたシェイは、「僕はオクラホマシティが大好きだ」と地元愛を強調した。

「自分がこの街にいない世界を想像できない。自分が今いるところを愛している。毎日、笑顔で仕事に向かうことができるからね。お金はそこまで重要な問題ではない。自分のやっていることを高いレベルで楽しみ、自分の周りにいる人々のことを好きでいられる限り、マーケットの規模は気にならないよ」

現在26歳のシェイはプロ2年目の2019-20シーズンにクリッパーズからのトレードでサンダーに加入した。現行の契約は2026-27シーズンまでとなっているが、ここで契約延長を結べば在籍年数は10年を超えることになる。NBAは一寸先は闇の世界で、1年前に想像できなかったことが普通に起こるとはいえ、チームが今のリーグ上位の競争力を維持している限り、彼が引き続き愛するオクラホマシティでプレーを続けることは間違いない。