写真=Getty Images

バスケで鍛えた体を生かし、友人だけではなくライフガードも救出。

サンズのセンター、アレックス・レンが、休暇中に訪れたドミニカ共和国で溺れかけた友人の命を救った。

216センチ、118キロと恵まれた体格を誇る大型センターのレンは、シーズン終了後、休暇で友人とともにドミニカ共和国を訪れていた。そこで友人が波に流され、助けを求める大声に気づいたレンがすぐに海に飛び込み、救出に向かったという。

レンは、今回の救出劇について、「彼のところに着いた時、彼は半分意識を失っているような状態だった」と、当時の状況を説明する。「彼は泳げない状態で、動いていなかった。もし助けにいくのが数分遅れていたら、溺死していたと思う」

この救出劇は、これで終わりではない。

90キロを超える巨体の持ち主である友人を抱えながら岸に戻ろうとするレンを、激しい波が襲い続ける。そんな様子に気付いたライフガードがレンを助けるべくロープ付きの浮き輪を渡したが、そのライフガードも激しい波に飲まれて流されかけた。

サンズの中でも脚力が強い選手として知られるレンは、そのロープをつかみ、両足で海底を強く蹴って2人を海岸の方に押し戻すことで難を逃れたという。

ひょっとしたら3人とも命を落とすような危険な状況についてレンは、「僕もパニックに陥った。とにかくすべての力を使って、何とか岸に戻ることができた」と語っている。

救出された友人のジョンソン氏は、無事に意識を取り戻した。そして、レンの人間性を表すエピソードとして今回の救出劇をメディアに明かしたのだ。もっともレン自身はヒーロー扱いされることに恐縮している。「ただ彼を助けようと思っただけさ」