ルディ・ゴベア

ショックを受けるバトゥーム「僕たち自身が本当に失望している」

フランスの夏は、どんな予想よりも早く終わることになった。

ルディ・ゴベアやエバン・フォーニエ、ニコラ・バトゥームといった実績十分のタレントを擁し、チームのコアが以前から変わらない完成度の高さもあって優勝候補の一角と見られたフランス代表だが、初戦でカナダに30点差の大敗を喫し、第2戦ではラトビアに敗れた。2試合を消化した時点でカナダとラトビアが2勝を挙げたため、フランスの1次リーグ敗退が決まった。

フォーニエは3ポイントシュート5本成功を含む27得点を挙げ、バトゥームも13得点と結果を出したが、最も安定した働きができると期待されていたゴベアが9得点と不発。動きは重くて積極性にも欠け、26分の出場で放ったフィールドゴールは1本のみ。第4クォーター残り3分半に84-81とラトビアを突き放すダンクを決め、ようやくゴベアが目覚めたことでフランスが勝ち切るかに思われたが、その後の3分半で2得点しか奪えず、86-88の逆転負けを喫した。

ゴベアはフリースロー8本中7本成功と先述のダンク1本で9得点。そして7リバウンド2アシストを記録。及第点のプレーはしたかもしれないが、接戦の終盤に攻守いずれもインパクトを残せなかった。ゴベアはカナダ戦でもオフェンスの積極性を欠いて8得点に終わっており、期待外れと言われても仕方ない。

ハトゥームは敗退決定に大きなショックを受け、こう語っている。「恥ずべき敗戦だ。多くの人を失望させてしまったし、まず僕たち自身が本当に失望している。クォーターファイナルやセミファイナルで負けるのとは全然違う。優勝を期待されていたのに、1次リーグさえ突破できないとは恥ずかしいよ」

フォーニエは「言うべき言葉が見つからない。こんな形で大会を去るとは思わなかった。ここから学んで来年に備えるしかない」と言葉少なに語った。

フォーニエの言う『来年』とはパリオリンピックだ。今回のワールドカップへの出場を辞退したビクター・ウェンバニャマがチームに加わるだろうが、それだけで問題すべてが解決するわけではない。自国開催のパリオリンピックに向けて、フランス代表には解決すべき課題が山積している。