茨城と滋賀は最下位脱出の足掛かりを作る重要な試合に
レバンガ北海道(7勝17敗/東7位)vsファイティングイーグルス名古屋(13勝11敗/西5位)
前節の北海道は、前半に持ち前のオフェンス力で41点を積み上げ、第4クォーターでの仙台の猛追を振り切り粘り勝ち。仙台とのゲーム差を1に縮めることに成功した。追い上げられた最終盤も橋本竜馬がフリースローを6本連続で決めて14得点の活躍。もはや北海道の勝利に橋本の活躍が必須と言っていいほどチームを牽引している。今節もディフェンスの良いFE名古屋との対戦なので、序盤から速い展開に持ち込みたいところ。一方、前節のFE名古屋は広島に惜敗。第1クォーターこそリードを許したものの第2クォーターで逆転し、そこからは一歩も引かないクロスゲームとなった。最後まで食らいついていたものの広島の終盤の勝負強さに及ばなかった。ここのところジョナサン・ウィリアムズがゴール下でハッスルしているので、アドバンテージを取りたい。簡単に北海道のファストブレイクを許したくないため、トランジションディフェンスの意識が必要。前節は出場がなかったものの、昨シーズンまで北海道に所属していた葛原大智の奮闘にも期待したい。
秋田ノーザンハピネッツ(10勝14敗/東5位)vsシーホース三河(10勝14敗/中6位)
前節の秋田は前半に許したリードが最後まで響き茨城に敗戦。生命線の3ポイントシュートが決まらずリズムに乗り切れなかった。しかし、ペイントにアタックしていくアグレッシブな姿勢は見られ、フリースローも獲得していた。これでホーム5連敗。こういう時こそ、激しいディフェンスでリズムを作る秋田のバスケに原点回帰したいところだ。3節続いてのホーム開催のため、最後こそ勝利してブースターと共に気持ちよく新年を迎えたい。一方の三河も前節は島根に敗戦。第1クォーター終盤からリードを徐々に広げられてしまい、最後まで流れを持ってくることができなかった。島根戦はアシスト12本、その前のFE名古屋戦が9本とアベレージを大きく下回り、オフェンスの停滞がうかがえる。個々で打開できる能力を持った選手が多いだけに、チームケミストリーにも期待したいところ。琉球戦で見せた爆発的なオフェンス力が発揮できれば、どこにでも勝てるポテンシャルがあるチームだ。古川孝敏と西田優大の日本を代表するシューター対決にも注目したい。
島根スサノオマジック(18勝6敗/西3位)vs富山グラウジーズ(6勝18敗/中7位)
前節の島根は盤石の試合運びで三河を圧倒。エースのペリン・ビュフォードは3ポイントシュートを5本中4本成功させて、30得点9リバウンド9アシストとまたしてもトリプル・ダブル級の活躍。さらにチームディフェンスでも完成度の高さを示した。リムプロテクターを常にペイントに配置する変則的なディフェンスで三河インサイドをシャットダウン。今節は富山の強力なインサイド陣をどう守るかが見どころだ。一方、前節の富山は第2クォーターで新潟を突き離し勝利。新潟に対してアドバンテージが取れるコーディ・デンプスがしっかり攻め立て初の20得点を挙げた。小野龍猛や水戸健史といったベテラン勢がチームの潤滑油として活躍を見せたのも好材料だろう。今節は攻略するのが一筋縄でいかないディフェンスをする島根との対戦だが、やはりブライス・ジョンソンとジョシュア・スミスを起点にシンプルに展開していきたいところ。フリースローやオフェンスリバウンドを獲得していけばチャンスは十分にあるだろう。
茨城ロボッツ(7勝17敗/東8位)vs滋賀レイクス(4勝20敗/西8位)
惜しい試合が多いので、地区最下位というイメージがない茨城。良いバスケを展開している証拠だが、さらに期待を持たせる新外国籍選手キャメロン・クラットウィグがBリーグデビューとなった。合流して間もないがリバウンドにアシストに非凡なものを見せて、今後さらにチームにフィットすることを予感させる活躍だった。そして茨城はやはり日本人選手の活躍が必須。今節も山口颯斗がアグレッシブなアタックを見せて14得点。中村功平と平尾充庸も9得点と続いた。滋賀に対してもトランジションとペイントアタックでアドバンテージを取りたい。一方、滋賀は7連敗と厳しい状況が続く。前節は同地区で順位争いをしている京都戦だけに力を見せたかったが及ばすに敗戦。キーファー・ラベナやジョーダン・ハミルトンは能力の高さを示しているだけにチーム全体でステップアップしていきたいところだ。トランジションを意識したオフェンスをしてくる茨城相手には個々のディフェンスの強度を上げる必要がある。リーグの中でもハイペースな両チームのため、点の取り合いで盛り上がる試合を期待したい。
横浜ビー・コルセアーズ(14勝10敗/中2位)vs群馬クレインサンダーズ(13勝9敗/東3位)
前節はSR渋谷とのアップテンポゲームを制して、ここにきて4連勝と波に乗る横浜BC。オフェンス力があるSR渋谷に高確率で3ポイントシュート決められようとも、それを上回るオフェンスで95得点を積み上げて勝てたのは今後にとっても好材料だろう。河村勇輝の活躍は当然のこと、一人ひとりが自分の役割を明確にして全うしているのが好調の要因だ。さらなる大波に乗るために重要な年末年始が始まる。一方、前節は千葉Jに悔しい敗戦となり、なかなかリズムがつかめない群馬。序盤から千葉Jのオフェンスが爆発する展開ながら、確率良くシュートを成功させて食らいついていた。結果的にイージーなシュートを許してしまう場面もあったため、今節は基本的なディフェンスをしっかり遂行したい。オフェンスに強みのあるチームではあるが、良い形でディフェンスがハマった時のトランジションはリーグでも随一のため、横浜BC相手には我慢する時間帯も重要になってくるだろう。今節の翌水曜日には天皇杯準決勝をかけて再び対戦するため、非常に重要な一戦となる。
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(17勝7敗/西4位)vsサンロッカーズ渋谷(11勝11敗/中3位)
前節の名古屋Dは三遠に敗戦。名古屋Dらしい展開は作れていたものの、シュート成功率に恵まれなかった。ディフェンス面でも三遠の高確率なアウトサイドシュートに後手に回ってしまい、攻守ともに少しの掛け違いが大きな点差に繋がってしまった印象。コティ・クラークも19得点10リバウンド9アシストとトリプル・ダブルに迫る活躍を見せたが、及ばなかった。この敗戦を糧に仕切り直していきたいところだ。西地区の上位争いのためにも今節はなんとしてでも勝ちたい。一方、SR渋谷は浜中謙ヘッドコーチが代行ではなく正式にヘッドコーチに就任して臨んだ初戦となったが横浜BCに敗戦。前半のビハインドから第3クォーターで猛追を見せたが追い付かなかった。ケビン・ジョーンズが3ポイントシュートを8本中6本成功させて26得点するなど爆発力を見せたが、ディフェンス面では終始トランジションに付き合わされてペイントでのイージーシュートを献上してしまった。12月に入り2勝6敗と負け越している窮地を脱出するためにも、SR渋谷元来の激しいディフェンスの復活を願いたい。リーグでも上位のオフェンス力を持つ両チームだけにレベルの高い試合を期待。
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