カイリー・アービング

「僕はバスケットボール選手であるだけじゃない」

現地1月16日のキャバリアーズ戦、ネッツのカイリー・アービングは27得点7リバウンド9アシストを記録。試合には敗れたものの、NBAでもトップクラスのオフェンス能力が錆び付いていないことを示した。

新型コロナウイルスのワクチンを打っていない彼は、ニューヨーク市のルールでホームアリーナでの試合に出場することができず、球団は彼をチームから外していた。それでも健康安全プロトコル入りする選手が続出する中、球団は方針転換してカイリーを試合に出すことに。こうして復帰してから4試合目、試合勘を取り戻したことで本来のパフォーマンスが出るようになった。

試合後の会見で『New York Post』は「ケビン・デュラントが膝を痛めて数週間欠場することを受けて、ワクチン接種に応じるつもりはあるか」との問いを投げ掛けた。カイリーは全く迷うことなく、「自分の考えは曲げない」と答えた。

「僕はバスケを愛している。こうしてネッツで、このチームメートとプレーするのが大好きだ。でも、僕はワクチン接種については結論を出した。今の状況が変わってほしいと思うよ。それは僕だけじゃなく、ワクチンを接種しないことを理由に仕事をクビになる人たちのためでもある。そう質問する君の気持も分かるけど、僕はバスケットボール選手であるだけじゃない」

「君はワクチン接種をバスケの試合に持ち込もうとしている。でも僕はほとんどの時間、バスケから離れて生活している。僕が接種に応じないという選択をすると『じゃあバスケはどうするんだ?』と聞かれるけど、それとこれとは別の話だ」

「僕はバスケの試合に科学を持ち込まない」とカイリーは言う。チームが厳しい状況にあるにもかかわらずワクチン接種を拒み続けているカイリーは、アメリカで最も有名な反ワクチンのスポーツ選手となり、その動向に関心が集まり、ネッツファンは不満を抱いている。彼はその関心も不満も「尊重するよ」と語った。どんな意見も尊重するが、同じように自分の考えも尊重してほしい、というのが彼の考え方だ。