ワールドカップ第2戦は延長戦にもつれる激闘、日本代表は消耗戦をチーム力で制す

2018/09/24
日本代表
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女子日本代表

文=鈴木健一郎 写真=FIBA.com

藤岡と髙田のホットラインでも勝負を決めきれず

テネリフェ(スペイン)で行われているワールドカップの第2戦、日本代表はベルギー相手に大苦戦を強いられるも、延長戦で競り勝って77-75、辛うじて勝利を収めた。

日本の先発は本橋菜子、水島沙紀、宮澤夕貴、馬瓜エブリン、髙田真希。先のスペイン戦の翌日、しかも昨日はナイトゲームで今日はデーゲームと十分な休養が取れない中、日本は高さとフィジカルに上回る相手との消耗戦を強いられた。チームとしての出来はスペインよりも下で、粗の目立つベルギーではあったが、個人技を生かした果敢なプレーに手を焼くことに。

それでも日本は調子の上がらない第1クォーターを堅守でしのいでリードを作ると、第2クォーター途中からベンチで一息入れた髙田がコートに戻るなり仕掛けてバスケット・カウントをもぎ取りチームに勢いを呼び込む。ベルギーは3ポイントシュート攻勢で追い上げるも、日本は髙田がファウルを受けながら3ポイントシュートをねじ込む4点プレー、相手の3ポイントシュートが決まった直後に馬瓜が決め返すなど、一歩も引かずに35-32とリードして前半を折り返す。

しかし、後半に入るとベルギーが勢いを増す。前半の3ポイントシュート攻勢から一転、ピック&ロールからそのまま仕掛けるドライブでインサイドを破り得点を重ねて、第3クォーター残り4分半で逆転に成功する。日本も藤岡麻菜美がポイントガードに入るとテンポが上がり、宮澤のクイックリリースの3ポイントシュートで流れを引き戻すと、粘りに粘ったセカンドチャンスから藤髙三佳が3ポイントシュートを決めてリードを奪い返した。

女子日本代表

長い準備期間をかけてチーム力を積み上げた日本の勝利

最終クォーターは藤岡と髙田のホットラインでゴール下でのシュートチャンスを次々と得点に繋いでいき、残り6分の時点で65-56と勝利は日本のものになりつつあった。ところが、メンバーを固定して戦う日本はここでガス欠。両チームともに消耗戦で体力的には厳しい状況だが、お互いに走れなくなるとベルギーの高さと強さが前面に出てくる試合展開に。オフェンスリバウンドを奪われ、ゴール下をこじ開けられては詰め寄られ、逆転を許した。

そこから先は極限状態での攻防。延長も含めてベルギーが一歩リードしており、日本にトドメを刺すチャンスは何度かあったが、こちらも決めきれない。第4クォーター残り1分で馬瓜が3ポイントシュートをねじ込んで同点に追い付き、延長戦でも宮澤の起死回生の3ポイントシュートとビッグプレーが続いたが、それ以上に勝敗を分けたのはチームの成熟度の差だった。

足が使えずトランジションを繰り出せない状況でも、日本はチーム一丸のプレーを貫くことで大きな綻びを出さなかった。一方のベルギーは個々で打開しようとしすぎた。不用意なオフェンスファウルでポゼッションを明け渡し、宮澤の3ポイントシュートに繋がった。これでビハインドを背負うと積極性を失ってしまい、残り時間を有効に使えず。ラストプレーは残り15秒、2点差の状況。無理に3ポイントシュートを狙いに行き、宮澤にブロックされて万事休す。そういう意味では、長い準備期間をかけてチーム力を積み上げた日本の勝利だった。

女子バスケットボールワールドカップ 日本代表選手12名

0 長岡萌映子(SF / トヨタ自動車アンテロープス)
1 藤岡麻菜美(PG / JX-ENEOSサンフラワーズ)
7 水島沙紀(SG / トヨタ自動車アンテロープス)
8 髙田真希(PF / デンソーアイリス)
13 町田瑠唯(PG / 富士通レッドウェーブ)
15 本橋菜子(PG / 東京羽田ヴィッキーズ)
24 藤髙三佳(SG / トヨタ自動車アンテロープス)
30 馬瓜エブリン(SF / トヨタ自動車アンテロープス)
41 根本葉瑠乃(SG / 三菱電機コアラーズ)
52 宮澤夕貴(SF / JX-ENEOSサンフラワーズ)
88 赤穂ひまわり(SG / デンソーアイリス)
99 オコエ桃仁花(SF / デンソーアイリス)
[ヘッドコーチ]トム・ホーバス