「目標を達成するまで、僕はハードワークし続ける」
バックスのエースに成長したヤニス・アデトクンボは、NBAを代表するインターナショナル選手となった。直近2年続けてオールスターゲーム先発出場を果たし、昨シーズンはMVP候補としても注目された。
新たな指揮官にホークスを常勝チームに変えたマイク・ブーデンホルザーを迎えたバックスは、東カンファレンスの上位争いを盛り上げる存在として期待されている。当然ながら、バックスが次のレベルに到達するには、アデトクンボのレベルアップが欠かせない。2017年にMIP賞を受賞したエースは、シーズンMVPを個人としての目標に掲げている。
チームとのインタビューに応じたアデトクンボは、現在ギリシャのパナシナイコスに所属している兄のタナシス・アデトクンボからの言葉を励みにしている。「今年の夏、兄のタナシスから、こんなことを言われたんだ。『お前がMVPになるために、どれだけ努力しているかは分かる。昨シーズンMVP級のプレーをしたのも分かる。でもな、お前は人生のMVPなんだぞ』とね。信じてもらえないかもしれないけれど、僕は最後の最後まであきらめずにMVPを狙っていた。でも、兄から『人生のMVP』と言われて気づいたんだ。僕は家族を養い、助けになれていると。僕たちの生活は、本当に辛いものだった。家族が問題なく暮らせるかを考えて、今はそれが出来ている。弟が学校に通えて、母が自分と一緒に暮らせるようにしてきた。親戚も含めて、僕は家族の助けになれている」
「昨シーズンのMVPを受賞できなくて、兄から『人生のMVP』と言われた時、僕はこう答えた。『そうだね。僕は人生においてMVPだ。でも、シーズンMVPという目標を達成したい。その目標を追い続けたい』とね。昨シーズンは受賞できなかったけれど、いつか必ず受賞する。その目標を達成するまで、僕はハードワークし続けるから」
"I'm an MVP of life. I've done something to help my family…"@Giannis_An34 on the Playoffs, Coach Bud and the MVP: pic.twitter.com/oyuvXVEhlM
— Milwaukee Bucks (@Bucks) 2018年9月22日
レブロン・ジェームズがレイカーズに移籍し、西高東低の傾向はさらに強まった。2018-19シーズンのMVP候補も、昨シーズンの受賞者であるジェームズ・ハーデンを筆頭にレブロン、ステフィン・カリー、ケビン・デュラント、ラッセル・ウェストブルック、アンソニー・デイビスら西のトップ選手が有力候補になると見られている。仮に今シーズンも受賞を逃したとしても、アデトクンボはまだ23歳で、彼らと同等のスーパースターになれるポテンシャルを秘めている。
家族から与えられたMVPの称号を胸に、アデトクンボは、コート上でトッププレーヤーであることを証明するため、今シーズンもベストを尽くす。