アルバルク東京

第3クォーターを29-12と圧倒し勝負を決める

アルバルク東京vs京都ハンナリーズの第2戦は、第3クォーターを29-12と圧倒し、一時リードを30の大台に乗せたA東京が84-57で勝利し、連勝を3に伸ばした。

試合序盤、京都はトリプルチームでアレックス・カークからターンオーバーを誘い、ミスマッチを突いたジェローム・ティルマンのゴールで先制する最高のスタートを切った。それでも、A東京の堅いディフェンスを崩せずに5分強得点が止まり、主導権を渡すことに。

A東京はバランスアタックから11-0と走りペースを握ったが、京都の素早いローテーションやターンを先読みしたインサイド陣へのダブルチームに手を焼き、思うようにリードを広げることができない。第1戦では面白いように3ポイントシュートが決まり、前半で34得点差をつけて勝負を早々に決めたが、今日の試合では、3ポイントシュートは10本中2本の成功に留まり、10点リードで試合を折り返した。

だが後半に入ると、試合巧者ぶりを発揮したA東京がリードを拡大していく。田中大貴が鈴木達也とのミスマッチを突き、ドライブからシュートファウルを誘うなど、オフェンス優位な状況を作り出す。後半から出場となった菊地祥平はディフェンスのトーンを整えつつ、速攻でシュートファウルを誘い、オフェンスが停滞した場面でファウルを獲得するなどいぶし銀な活躍を見せた。

一方の京都は、満田丈太郎が後半開始1分半で個人4つ目のファウルを犯し、代わりに入った永吉佑也がアンスポーツマンライクファウルをコールされるなど、ファウルから崩れていった。そして、アンスポーツマンライクファウルからの3ポゼッションの中で安藤周人に3ポイントシュートを連続で決められ、ビハインドは20の大台に乗った。

勝負どころを見極め、リードを広げたA東京はその後も攻撃の手を緩めない。ファウルがかさんだ京都に対し、インサイドのアドバンテージを生かして、このクォーターだけで17本のフリースローを獲得。セカンドチャンスポイントでダメ押しし、ターンオーバーを0に抑えて29-12のビッグクォーターを作り上げた。そして、最終的に34本のフリースローを獲得し、セカンドチャンスポイントでも19-8と上回ったA東京が危なげなくゲームを締めた。

アルバルク東京

ロシター「良い方向に進んでいることは間違いない」

京都は大黒柱のデイヴィッド・サイモンがケガの離脱から大敗が続き、これで8連敗と苦しい戦いが続いている。初戦は前半で32点差をつけられ、早々に勝負を決められたが、この試合ではディフェンスの改善が見られ特に前半は粘りを見せた。小川伸也ヘッドコーチも粘りを収穫に挙げ、その継続力を向上させたいと語った。

「アルバルクさんのディフェンスの強度が素晴らしく、自分たちは良いシュートがなかなかクリエイトできずに苦しんだ試合でした。前半にシュートが入らない中でディフェンスで粘れた時間帯もありました。結果は残念ですが、それをあと20分いかに続けるかが課題なので、そこに向き合っていきたい」

開幕節で連敗を喫したA東京だが、その後は8勝1敗と持ち直し、東地区上位をキープしている。チームケミストリーの向上がこの結果に直結しているが、この試合で10得点14リバウンド7アシストを記録したライアン・ロシターも連携に手応えをつかんでいるようだ。「開幕から1カ月が経ち、日々ステップアップしている。お互いの探り合いは続いているが、噛み合った良いプレーも出ているし、一つひとつステップを踏めている。良い方向に進んでいることは間違いない」

指揮官のルカ・パヴィチェヴィッチも「我々はピック&ロール中心のオフェンスで、相手はカバーの仕方をいろいろと変えてきます。ディフェンスを読み、正しいスペースでさばくことを心掛けていますが、今日は選手たちがそれを理解し弱点に狙いを定めるなど、正しいプレーをしていた」と選手たちのパフォーマンスを評価した。