千葉ジェッツ

文=鈴木健一郎 写真=B.LEAGUE

走るバスケットに田口の3ポイントシュートで突き放す

アーリーカップ関東大会の最終日、3位決定戦は千葉ジェッツとサンロッカーズ渋谷の顔合わせに。千葉は前日のジョシュ・ダンカンが外れトレイ・ジョーンズを登録する外国籍選手の変更があり、小野龍猛が欠場。西村文男、アキ・チェンバース、ジョーンズ、マイケル・パーカー、ギャビン・エドワーズが先発した。

前日に『王者』アルバルク東京に33-78という大敗を喫したSR渋谷は、千葉のビッグラインナップに対し1on1で当たり負けせずに対抗。粘りのバスケットから杉浦佑成を中心に、アーリーオフェンスやデザインされたシュートを確実に決めて互角の攻防を演じる。

それでも第2クォーターに入ると千葉がディフェンスからペースをつかむ。守ってから攻めへと素早く転じ、アウトナンバーを作りオフェンス優位な状況を作りだす。前日は先発だったがベンチに回った田口成浩の連続3ポイントシュートで31-16、一気に千葉が抜け出した。

後半に入ってもSR渋谷はオフェンスが停滞して波に乗れない。36-60と大差が付いた最終クォーター、ようやく良い形でロバート・サクレにパスが入って起点となり、身体を張ったディフェンスからの速攻が出て攻めが形になるも、時すでに遅し。

最終スコア72-64で千葉の完勝。それでも大野篤史ヘッドコーチは結果よりも内容にフォーカスし、その点では「課題ばかりでほぼ収穫はなかった」と厳しい視線を向ける。「ある程度メンタルはできたと思ったが、技術以前の問題がある。個に頼るのではなく、チームプレーをしなきゃいけない」と、チームの完成度にはまだまだ納得していない様子だった。