平尾充庸「初戦で秋田さんと戦えたのは良いこと」
秋田ノーザンハピネッツは自慢のディフェンス力と新戦力が噛み合い、茨城ロボッツとのBリーグ開幕戦に84-63で勝利した。
ただ、茨城はセンターのエリック・ジェイコブセンが欠場となり、外国籍選手2名での戦いを強いられた。その結果、秋田はインサイドの優位性を上手く使い、インテンシティの高いディフェンスが機能したこともあって快勝を収めた。秋田の指揮を執る前田顕蔵も「茨城さんは本来、インサイドを守るジェイコブセン選手がいて、彼がいなかったのは非常に大きなアドバンテージだった。その中で失点を抑えられたがディフェンスのミスは多かったので、まだまだ質を上げないといけない」と、勝って兜の緒を締めた。
また、今シーズンは特に状況判断を大事にしているため、不必要なファウルとターンオーバーの多さ、そしてシュートセレクションの悪さを指摘し、これらの改善が「上位チームに勝つ上で必須」と語る。
それでも、「今シーズンしたいバスケットを表現できた時間帯があった」と語ったように、相手の弱点を突くだけでなく、秋田が理想とするペースの速いオフェンスが機能した場面もあった。前田ヘッドコーチは言う。「今シーズンは誰が出てきてもペースが落ちないロスターだと思っている。このリーグで突き抜けたスタイルを体現したいという思いがこの編成に表れている。『走る』というチームは多いけど、『本当に走る』ことにシーズンを通してチャレンジして、こんなことができるんだというチームにしたい」
一方、B1の洗礼を受けた茨城だが、平尾充庸は「初戦で秋田さんと戦えたのはロボッツにとって良いこと」と語り、今回の敗戦を前向きに捉えている。それはB1のスタンダードレベルを体験できたからに他ならない。「秋田さんはディフェンスのチームで、トップクラスのハードさを持っている。そこに慣れることが必要でこれからの土台になります。ディフェンスの強度が一つ上がるだけで自分たちのオフェンスができない部分もありました。そこを打開していかなければ、B1の舞台では戦っていけないと思っているので、勉強になった試合でした」
マーク・トラソリーニに次ぐ12得点を挙げた平尾のパフォーマンスは決して悪くなかったように映る。だが、平尾は「あまり実感していない」と言い、オフェンスのさらなる改善が必要と訴えた。「動きの中で、偶然できたノーマークでシュートを打てただけなので。必然的にノーマークを作って高い確率のシュートを打てるようにしていかないといけない」
両チームとも多くの課題が見えた開幕戦となったことで、修正力が問われる第2戦となる。秋田がB1の意地を見せるか、それとも茨城がB1初勝利をつかむか。明日の第2戦は14時5分ティップオフとなる。
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